鹿児島で失敗しないおひとりさま「家のじ」

鹿児島家のじ

鹿児島天文館、電車通りから南の千日町や山之口町あたりは様々な飲食店が立ち並ぶところで、その中からお店をチョイスする方も多いだろう。

電車通りの北にある「七味小路」

天文館跡の碑

鹿児島家のじ

今回はそんな電車通りを渡って北の方に行ってみる。路面電車の『天文館通』駅のそばの天文館交差点を起点にすると、鹿児島中央から来たのなら左手のアーケードを入っていく。

途中に『天文館跡の碑』が『サンドラッグ』の店先にあったが、すぐ横まで商品が出ていて何だか変な空間になってしまっている。まあ埋もれてないだけましではあるが。

そこに書かれた説明のボードにはこう書かれている。

島津25代重豪が、天文観測や研究のため、1779年にここに明時館を建て、藩内の暦はすべてこの明時館から配布し、薩摩暦とか鹿児島暦といわれました。明時館は別名天文館とも呼ばれ、現在の繁華街天文館は、ここから由来しています。この付近は当時、石垣をめぐらした武家屋敷や、迎賓館にあたる御舂屋、花岡屋敷などがありました。

ということだ。

テンパーク通り

鹿児島家のじ

真っすぐ進んで行くとやがてアーケードが途切れ『テンパーク通り』に入る。ここは変わった形の人工芝が所々に敷かれている。

この人工芝の形は、錦江湾に浮かぶ桜島、その周辺を泳ぐイルカ、薩摩・大隅半島の形を表しているのだそうだ。

レンガの道には実はハートが3つ隠されているらしいが、一人でそんなものを探すはずもなく更に先へ進んで行く。

七味小路

鹿児島家のじ

左手を見ながら歩いていると『グルメ通り』という脇道があるがもう少し先。グルメ通りの2つ先の左手にある細い道が『七味小路』となる。

このあたりは昔は『伊勢どん屋敷』と呼ばれていた大きな武家屋敷があったそうだ。廃藩置県で武士ではなくなった伊勢氏は運輸馬車会社を設立するも創業三年で倒産。

その後呉服商が所有することになったが、広大な屋敷に手を焼いてその屋敷の土地を小さく区画し商店街という形に整理すべく次々と売却していったらしい。

その一角が『七つの味を持つ通り』という意味を込めて『七味小路』となったようだ。予想していた七味唐辛子とは関係がなかった。

鹿児島家のじ

ちなみに七味小路の説明看板みたいなものがあったが、そこには『七味小路は42味』と書かれていた。

閉店したり新店が出来たりで正しい数かどうかはわからないがそれなりの数の店舗がひしめいているのだ。

家のじ

鹿児島家のじ

そんな七味小路には7どころか随分と沢山のお店が軒を連ねている。その中の1軒が今回の『食彩and地焼酎家のじ』だ。『やのじ』と読む。

外観・店内

鹿児島家のじ

外観はいわゆるザ・居酒屋とは違って、小洒落た雰囲気。店内も同じで入ると左手にカウンター席、壁で仕切られてカウンターからは見えない座敷という構成。

カウンターや正面の棚には焼酎の一升瓶がズラリと並んでいる。この品揃えはなかなか素晴らしい。知らない銘柄も数多くあって楽しくなる。

鹿児島家のじ

カウンターには『幕末薩摩御城下概観図』の敷物、その上にはそれぞれ形は違うが猫をあしらった箸置きとお箸が既にセッティングされている。

メニュー

先ずは生ビールを注文するのだったら『一番搾りプレミアム』があるので、それから頼みたい。専用のグラスに入って出てくる。

鹿児島家のじ

お通しは二種類。1つはお吸い物。最初にこういった汁物が出てくるのは珍しい。

仙台かん

知っている限りでは仙台の『かん』くらいか。ここはいつも違う汁物が出てきていた。

仙台かん

もう1種類は3つに区切られた長方形の小さなお皿にそれぞれ美味しそうな料理が少しずつ盛られている。

何を食べるべきか?は人それぞれなのでご自由に。そう言えるのは多分どれを頼んでも外れはなさそうだからだ。

ちなみに伺った時に頼んだのはこんな感じだ。

鹿児島家のじ

何が出てくるかはお楽しみの『店長きまぐれ3皿』。

鹿児島家のじ

それぞれ量は多くないがこれで1,000円ならまあ悪くはない。

鹿児島家のじ

そして『お刺身の盛り合わせ』。6種類二切れずつで1,580円。

鹿児島家のじ

これだけしか食べていないがそれなりに満足出来る。

焼酎備忘録

さて、これだけ焼酎が色々あるのだから色々飲みたい。ただそんなに沢山飲めるわけでもなく、お店の方に相談しても良いかもしれない。

ちなみにこの日チョイスしたのが以下。

鹿児島家のじ

武岡酒店と薩摩酒造の共同開発芋焼酎『紫五膳』。読んで字の如く紫芋を5種類使っているもので、

  • 頴娃紫
  • 綾紫
  • 紫優
  • 種子島黄金
  • 山川紫

が使われており、かめ壷仕込み。当然美味しい。切子グラスのロックで頂く。深い甘味が良い。

鹿児島家のじ

続いて『三岳』とは言ってもよくあるものではなく『三岳原酒』。ショットでほんの少ししか入っていないのが残念。39度の濃厚かつまろやかなお味。

鹿児島家のじ

更に『蔓無源氏』。絶滅状態のサツマイモ『蔓無源氏』を復活させてつくった芋焼酎。トロっとしていて甘みがあって、でも甘いだけではなく複雑な味わい。

鹿児島家のじ

これも薩摩切子のグラスでロックで頂く。

鹿児島家のじ

そして『古八幡』。これもショットで量が少ないのが残念。『菜菜かまど』でロックで何杯か飲んだことを思い出した。熟成原酒特有のまろやかな味わい。

鹿児島家のじ

まとめ

というわけで、とにかく焼酎を色々と楽しみたいのならもってこいのお店だ。料理もちゃんと美味しいし、雰囲気も申し分ない。

ただ座敷に騒がしいグループ客とかが来てしまうと仕切られているとは言えちょっと嫌かもしれない。そうでなければとても落ち着く良いお店だ。

「家のじ」アクセス・営業時間などなど

最後に「家のじ」の基本情報。

住所:鹿児島県鹿児島市東千石町5-29

電話:099-239-2777

営業時間:18:00~24:00

     月曜休(祝日の場合は翌日休)

その他:全面喫煙可

    カード可

    予約可

 

 

家のじダイニングバー / 天文館通駅いづろ通駅朝日通駅
夜総合点★★★★ 4.0

鹿児島で失敗しないおひとりさま関連記事

鹿児島で失敗しないおひとりさま「味乃さつき」
今回は鹿児島で1番通っているお店と言って良いだろう、天文館山之口中通りに店を構える『味乃さつき』。 なかなか外観だけでは入らないかもしれない、そして店の中の様子も見えずやはり入るにはちょっと躊躇してしまう、でも入れば幸せになれるお店だ。 と...
鹿児島で失敗しないおひとりさま「Kiritsu」
今回は鹿児島の天文館から。鹿児島では『味乃さつき』が定番なのだが臨時休業。そうなると何処へ行こうか?の選択肢をさほど持ち合わせていないので非常に困ってしまう。 でもそんな時に限ってなかなか面白いお店を発見できることもある。それが今回の『立ち...
鹿児島郷土料理なら「吾愛人」天文館本店
何人かで伺って鹿児島郷土料理を堪能するんだったらなかなか良いだろうというお店が天文館にある。一人では行ったことがないがやはり一人よりも何人かでという感じだ。 まあ一人で行くなら他に色々良いお店はある。 実際数人で行ったので写真は殆ど無いが、...
鹿児島で失敗しないおひとりさま「赤鶏炭焼大安」
鹿児島と言えば、最もよく行くお店が『味乃さつき』なのだが、他にも当然良いお店は色々あるわけで、今回は新規開拓のお店。 鹿児島「赤鶏炭焼大安」 『たいあん』ではない。『だいやす』と読む。味乃さつきからもすぐ近い場所、二官橋通りと二本町通りが交...
鹿児島で失敗しないおひとりさま「菜菜かまど」
鹿児島の天文館は集中して色々なお店がある。 なので、例えばこの辺りに宿泊をすれば、様々なお店に近いので非常に便利だし、あちこち行ってみようかとなる。 なので、ついつい鹿児島に出張となると必ずどこかで飲むことになる。それに温泉の立ち寄り湯もあ...

参考: 鹿児島で失敗しないバー

鹿児島で1番古いバー「池田バー」
まあどこの街に行っても、そのあたりで最も古いバーと言うものがある。もちろん古さは色々だが。 鹿児島「池田バー」 それが 鹿児島で言えば『池田バー』なのだ。創業は昭和37年、1962年のことだから、既に半世紀を超えて今も続いている。 アクセス...
鹿児島の古き居心地の良いバー「ハイブリッジ」
タイトルが『Izakayahopping』だからといって居酒屋のことばかりというわけでもない。時にはバーに行くこともある。もちろん居酒屋の後だ。 今回は鹿児島の天文館にある一軒のオーセンティックなバーをご紹介したい。 初体験アイラ・モルトの...
パープル・レインが流れる鹿児島「スティンガー」
今回は鹿児島のバーである。 鹿児島のバーというと以前伺ったことがあるのは『ハイブリッジ』。 鹿児島でよく泊まるホテルのすぐそばにあって、今まで何度も前を通っていたのにその店があることに気付かなかった。 鹿児島「スティンガー」 それで、今回は...

参考:鹿児島のホテル宿泊レポート

徹底解説!かごしま天文館プラザホテル
今回は鹿児島。 ホテル名は『かごしま天文館プラザホテル』。 「かごしま天文館プラザホテル」情報アレコレ アクセス(〇) 新幹線で鹿児島中央駅からだとタクシーなら5分程度。路面電車なら5分程の『天文館通電停』駅で降りてG3アーケードか文化通り...
「レム鹿児島」宿泊レポート
今回宿泊は鹿児島の『レム鹿児島』。 だいたい鹿児島だと『かごしま天文館プラザホテル』に泊まることが多いのだが、たまたま空いてなかったのでこちらに泊まってみた。 「レム鹿児島」情報アレコレ レムってレム睡眠? このホテル、『眠りをデザインする...

参考:鹿児島ラーメン情報

熊本・宮崎とは違う「こむらさきアミュプラザ店」
ラーメンMEMO、鹿児島編 「こむらさきアミュプラザ店」 こむらさきは3つ? ラーメンの『こむらさき』と言えば、昔々『新横浜ラーメン博物館』で食べた熊本のものを最初に思い出すのだが、実はこの『こむらさき』は熊本以外に鹿児島、宮崎にもあるのだ...
とろける~「豚とろ」天文館アーケード店
ラーメンMEMO、鹿児島編 「豚とろ」天文館アーケード店 鹿児島ラーメンの『豚とろ』と言えば、山之口町にある本店にも伺ったことがあるが、今回は天文館アーケードの中にあるお店の方。 こんなお店 市電の『天文館通駅』からアーケードに入っていき、...

参考:鹿児島の温泉

鹿児島天文館からすぐの温泉「霧島温泉」
鹿児島は桜島のおかげであちこちに温泉がある。そして公衆浴場の殆どが天然温泉の立ち寄り湯になっている。 例えば天文館で飲む前↓にひとっ風呂浴びてからと思い立ってもすぐに行ける温泉もある。 もちろんラーメン↓を食べた後でも良い。 空港↓から市内...

参考:鹿児島空港ラウンジ

徹底解説!鹿児島空港サクララウンジ
今回は鹿児島空港のサクララウンジ。 ここは今年の3月にリニューアルされたラウンジ。なので、いわゆる新しくつくられるJALのラウンジ・コンセプト、『日本のたたずまい』をもとにつくられている。 西郷どん空港ではなく鹿児島空港 この空港には愛称が...

Comment

タイトルとURLをコピーしました