宮崎空港の愛称は南国らしく『宮崎ブーゲンビリア空港』。市の中心部からの距離は約5kmということで非常に近いのが便利なところ。
空港から電車だと10~26分と随分と差はあるもののそれでJR宮崎駅に到着する。バスの本数も多くこちらも30分も掛からない。タクシーを使えば15分程度だ。
今回はそんな宮崎ブーゲンビリア空港とそのラウンジの紹介。
ブーゲンビリアって人の名前から?
ところでブーゲンビリアというのは熱帯性の低木で、和名だと筏葛(イカダカズラ)とか九重葛(ココノエカズラ)と言う。
あの色の付いた花びらに見えるのは実は包葉(花を取り巻く葉)で、その中に見える白いものが本当は花。
このブーゲンビリアという名前はフランス人として初の世界周航を達成したルイ・アントワーヌ・ド・ブーガンヴィルの名からとられたものだ。
ただこれを発見したのはブーガンヴィルではなくて、その航海に一緒に乗っていた植物学者フィリベール・コメルソンの従者ジャンヌ・バレがブラジルで採取したものらしい。
この従者バレは男性と偽って乗船したフランス人の女性で、世界一周航海をした最初の女性。途中で女性であることがバレてしまって1度船を降りたが6年遅れて一周となった。
宮崎ブーゲンビリア空港でブーゲンビリアの新種が!
そう言えば数年前にこの宮崎ブーゲンビリア空港で栽培されていたブーゲンビリアの中から新種が発見されている。
従来品種よりも一回り大きいもので、『エリザベスアンガス』という品種が突然変異して生まれたものとされている。
この新種はこの空港ビルの初代社長の故・岩切章太郎氏の没後30年に因んで『エリザベスアンガス章太郎』と命名されている。
なかなか楽しくなる宮崎ブーゲンビリア空港
この空港はなかなか楽しい空港である。
南国ムードの「トイレのピクトサイン」
名前の通りやはり南国らしく、例えばトイレのピクトサインはサーファーとフラガールの組み合わせだったりゴルファーだったりとなかなか遊び心があって楽しい。
思わずニコリ「ひなたスマイル時計」
時計も可愛くて、宮崎県のキャッチフレーズ『日本のひなた宮崎県』のロゴマークをモチーフにした『ひなたスマイル時計』がほのぼのさせてくれる。
温水さんと座れる「ひなたぬくぬくベンチ」
そして、宮崎県都城市出身の俳優である温水洋一さんと一緒に座れるベンチ、『ひなたぬくぬくベンチ』もある。
その時によって屋内にあったり屋外にあったりと言っての場所にないので、時々見掛けないままの時もある。屋内の時はメイキングの映像が流れていることが多い。
奥村洋一作品「おかえり」
宮崎の彫刻家である奥村洋一氏の作品、『おかえり』はなかなかほのぼのとして良いのだ。空港を出たところにあってつい『ただいま』と言いたくなってしまう。
素敵な「もしもしコーナー」
そうそう、『もしもしコーナー』というものがある。保安検査場を通って制限区域に入ったこれから飛行機に搭乗する人と、それを見送る人がガラス越しに電話で話せるというものだ。
別に携帯電話で話せるわけなのだが、それでも何だかこのアナログな感じはかなり素敵で、今だからこそこういうのが逆に良いなと思ってしまう。
どうかこのままなくさないで欲しいなと思う。でもこのシステムって別にここに限ったことではなさそうだ。調べてみたら他の空港でも様々なネーミングで存在している。
食事をするなら「ガンジスカレー」
空港2Fの『カンナ』で食べる頃が出来る『ガンジスカレー』は1962年に空港内レストランのメニューとして誕生してやがて空港名物に。
それから11年後の1973年には宮崎市内にカレー専門店『味のガンジス』もオープン。最近ではJAL国際線ファーストクラスの機内食のアラカルトメニューにもなったほどだ。
2015年にはMRT宮崎放送のテレビ番組『わけもんGT』のおいしいカレーの店ランキングで県下1位になったこともある。
ラウンジには軽食がないので、お腹が空いているならこの歴史ある『ガンジスカレー』を食べてみるのも悪くないかもしれない。
蕎麦が食べたければ「萩の茶屋空港店」も悪くない
3Fにはいくつかの飲食店が入っている。その中でも目を惹くのがのがこのお店。白い暖簾とキレイな木目がなかなかお洒落な感じの外観。
L字になっている店内はテーブル席とカウンター席があって、木目と黒のコントラストが美しい和モダンな雰囲気。
蕎麦やうどん中心に丼ものとのセットも色々あるしお酒もあれこれ揃っている。メニューを見ると創業昭和39年。東京オリンピックの年だから54年も時を積み重ねている。
とは言えここのお店がそれだけ経っているわけもなく、本店がどこかにあるんだろうけど、それがどこなのか?はわからない。
ミニまぐろ丼とお蕎麦のセットを食べてみたが、まぐろ丼にはとろろがかかっていて要はやまかけ丼。お蕎麦の量は思ったよりも多く、お腹は充分満たされる。
共有ラウンジ「大淀」
名前の由来?
それで、宮崎ブーゲンビリア空港には残念ながらJAL専用ラウンジというものがない。その代わりに何とANAとの共用ラウンジ、『大淀』があるのだ。
何だか『大淀』っていう名前はいかがなものか?と思ったが、宮崎県下最大河川である『大淀川』に因んで名付けられたものなんだろう。
場所は搭乗保安検査場を抜けて右手に行くと7~8番搭乗口付近に地味な感じにある。しかも建物側なので、ラウンジ内は解放感とは無縁の世界なのが少しばかり残念だ。
むしろラウンジ外の方が開放的?
むしろラウンジでない空間の方が開放的で気持ちが良いかもしれない。籐製の一人掛けソファやテーブル席や窓に向かったカウンターがある。
ラウンジ内
中に入ると右手に受付カウンターがあってそこでチェックイン。ANAとJALのリーダーが仲良く並んでいる光景はちょっと不思議な感じだ。
正面には飲み物や軽いおつまみのコーナー。右に行くとトイレと電話スペースがあって、左に行くとくつろぎのスペースとなる。
一番奥がテレビや雑誌があるオープンスペース。椅子はちょっと変わった感じのもので全て一人用。ソファのみでパソコンデスクはない。
その手前の左手には仕切られた空間でリクライニングのソファがあって、座り心地はかなり良い。一番落ち着くしとても快適な空間なのだが数席しかないのはとても残念。
いずれにしても予想以上にラウンジ全体はかなり狭い空間。以前受付のところに折り畳みの椅子が置かれてそこに座って中が空くのを待っている姿を見掛けたことが1度だけある。
ただそれ以外に利用した時は必ず席は空いているので、これくらいの広さでも殆ど問題なくちょうど良いのかもしれない。
お酒は充実
飲み物コーナーには定番のビールサーバーにドリンクバーにコーヒーメーカーに小さな袋に入ったおかきが数種類。
それと宮崎空港ビルオリジナル焼酎『ひむか燦々』が三種類(甕貯蔵の芋・長期熟成貯蔵の麦・全量そば)置いてあるのがここならではの特徴。
他には宮崎雲海酒造『木挽ブルー』、霧島酒造『黒霧島』も。ウイスキーは伝統的なカフェ式連続式蒸溜機でつくられた『ニッカカフェグレーン』と『シーバスリーガル』がある。
パンやおにぎりやスープやみそ汁はない。ANAとJALの共同ラウンジで素敵な空港だけに少しばかり寂しい気もする。
宮崎ブーゲンビリア空港ラウンジ「大淀」基本情報
最後に『宮崎ブーゲンビリア空港』共有ラウンジ『大淀』の基本情報。
場所:宮崎県宮崎市赤江宮崎空港2階出発フロア7~8番搭乗口付近
営業時間:7:00~最終便出発まで
その他:喫煙室はラウンジ内にはない。出て二か所にあるが右の方が距離的に近い。
ラウンジ大淀 (その他 / 宮崎空港駅)
昼総合点★★★☆☆ 3.5
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