宮崎で失敗しないおひとりさま「続人間」

宮崎「続人間」

九州の県庁所在地の中で最も電車で行きにくいかもしれない宮崎。その宮崎最大の繁華街と言えばやはり『ニシタチ』だ。宮崎市内の飲み屋はこのニシタチに集中している。

宮崎最大の繁華街「ニシタチ」

ここの歴史は古く、昭和30年に旧国鉄の寮跡地が払い下げられた時に始まる。最初は空き地が目立ち閑散としていたが、西橘通り界隈に飲み屋街が増え始め段々と賑わっていく。

かつては川端康成や志賀直哉や檀一雄と言った多くの作家、それに芸能人、今でもキャンプに訪れたプロ野球やサッカー選手などが訪れる場所だ。

『ニシタチアスリート』というのがあって、長嶋や王に始まって様々な宮崎にゆかりのあるアスリートの方々の手形モニュメントが三か所に点在している。

宮崎駅から歩くとなると、そこそこ距離がある。だいたい15分くらいはかかるのではないだろうか。なのでタクシーを使って行く方が賢明かもしれない。

「赤煉瓦」と「続人間」と「蚤の市」

宮崎「赤煉瓦」

さて、宮崎県内に初めて出来た最古のバーと言われているのが、そのニシタチに昭和31年にオープンした今も続くトリスバー『赤煉瓦』。

店名の通りに赤煉瓦が特徴的な建物だが、最初は木造の2階建て。そして、今回紹介する『続人間』のマスターは『赤煉瓦』で修業した後にこのお店を開いたそうだ。

宮崎「蚤の市」

宮崎の中央通りに『蚤の市』と言うバーがあるが、こちらは『続人間』のマスターの弟さんがやっている。この『蚤の市』も『続人間』が開店した翌年1973年創業のかなり素敵なお店だ。

西中州の「続人間」

西中州『続人間』

博多は西中州には、おでん屋『安兵衛』のすぐ近くに同じ名前のバー『続人間』がある。ここはこの宮崎『続人間』のマスターの息子さんがやっている。

落ち着いたお店の雰囲気は宮崎のそれと同じところがある。息子さん自身の雰囲気も、本人は嫌がるかもしれないがやはり共通するものがある気がする。

西中州『続人間』

つい先日、宮崎のお店に伺った時に、以前に息子さんのお店に行ったことを告げるととても喜んでおられた。やはり親というのはそういうものなのだ。

西中州『続人間』

宮崎の老舗バー「続人間」

一番街のアーケードが途切れた道を渡ってすぐのニシタチアスリート手形モニュメントを左手に見て数歩歩くと飲食店が色々と入っているノムラビルがやはり左手にある。

そこの2Fまで階段で上がると通路の真ん中ほど左側にあるのが『続人間』だ。知らないと多分ちょっと入りにくいと感じるかもしれないがそこは全くもって大丈夫。

「続人間」店内

宮崎『続人間』

ドアを開けて中に入れば右にカウンター、左にテーブルスタンド。決して広くはないが何か柔らかな空気が流れている。

そして白のバーコートをピシッと着たマスターとその奥様が出迎えて下さる。このお二人の雰囲気がお店の雰囲気なんだろう。

宮崎『続人間』

ピンクの公衆電話やバックバーのつくりは1972年以来46年続いてきた歴史を感じさせる。とても心地良いので、一人で行っても2.3人で行っても楽しめるだろう。

店名はどこから?

聞いたような気もするし勝手な想像でしかないかもしれないが、確か人と人の関係が続くようにという意味が込められているとおっしゃっていたような気がするが定かではない。

何を飲むか?はお好きにどうぞ

宮崎の二大カクテルバーなんて言う方も居るが、確かにカクテルは美味しい。そして、マスターの所作は素晴らしく美しい。決まりはない。自分の好きなものを頼めば良いかと思う。

最初は『ハイボール』なんてどうでしょう?

例えばここに来る前に、宮崎に来たら『もも焼き』でしょ!を何処かで食べてきたのだったら、お口をリセットするにはとても良い飲み物だ。

但し、間違っても♪ウイスキーがお好きでしょ♪なんて唄い出して唐揚げ!とか言わないように気を付けていただきたい。

宮崎『続人間』

次は『マティーニ』とか。

1度『Vodka Martini, shaken not stirred』※なんてセリフを言ってみたくなるかもしれないが、止めておいた方が無難だ。

※映画『ゴールド・フィンガー』の中で初めて出てきたジェームズ・ボンドのセリフ。

宮崎『続人間』

あと、『ゴードン・ジンを3オンス、ウオッカ1オンス、キナ・リレをハーフオンスだ。冷たくなるまでよくシェークして大きめのレモンピ-ルを添えてくれ。』※もやめた方が良い。

※小説007シリーズ1作目『カジノロワイヤル』に出てくるやはりボンドのセリフ。

※映画『カジノロワイヤル』にも出てきて『Vesper Martini』と名付けられている。

宮崎『続人間』

辛いのはちょっと苦手とか言って、『お砂糖を入れて』※なんていうのもダメだ。うちの田舎じゃあ砂糖を入れるのが普通なんだとかは(※)。

※映画『七年目の浮気』でマリリン・モンローが言うセリフ。

宮崎『続人間』

最後に『XYZ』。

宮崎『続人間』

伊達邦彦役の松田優作が柏木秀行役の室田日出男にリップ・ヴァン・ウィンクルの話をするシーンをYouTubeで見ながら、もしくは頭の中で再現しながら飲むくらいならまだ良い。

宮崎『続人間』

独り言で『ラム、クアントロ、それにレモンジュースを少々、シェイクするんです、わかりますか?X、Y、Z… そう…これで終わりって酒だ!』とかブツブツ言わないように。

宮崎『続人間』

 

違うパターンなら、例えば 『ボウモア』~『アードベッグ』とストレートで飲んで、最後にデザート的に『アレキサンダー』とかも悪くない。

宮崎『続人間』

ブレイク・エドワーズ監督の『酒とバラの日々』の話を持ちだしても、ここのマスターならちゃんと話に乗って下さる。

でも、『どうして人の一生ははかなく、望みは尽きぬのだろう?』※などと口走るのはやめておいた方が良い。

※この映画タイトルの元になったアーネスト・ドーソンの詩。

まあ何を飲んで何を話しても個人の自由だが、節度を持ってお酒を楽しみたいものである。それが懐の深いこの『続人間』のようなお店であってもだ。

 

宮崎「続人間」基本情報

というわけで、今回は居心地が良くて気分良くお酒が飲めるバー『続人間』の紹介でした。

最後にその『続人間』の基本情報を。

住所:宮崎県宮崎市中央通7-22 ノムラビル2F

電話:0985-25-1015

営業時間:19:00~翌1:00

     日・月曜休

その他:全面喫煙可

    カード可

    チャージなし

おひとりさま居心地レベル:★★★★★(5★満点)

続人間バー / 宮崎駅
夜総合点★★★★ 4.5

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