知っている限り、福岡空港ほど便利な空港はない。
とにかく博多駅からだったら、地下鉄でたったの5分で着いてしまうという他の空港ではなかなかないようなアクセスの良さだからだ。
なので九州出張となると、どうしてもここを入口と出口にすることが多く、よって利用頻度が非常に高い。多分羽田に次いで二番目に利用している空港だ。
福岡空港の歴史と工事のワケ
それにしてもいつもここは工事中なのだ。
福岡空港の滑走路は元々は戦時中につくられたもの
この福岡空港は元々第二次世界大戦終戦間際につくられた大日本帝国陸軍航空部隊の飛行場だった。
その後アメリカ軍により飛行場は板付基地として接収されて返還されたが、結局今の滑走路はほぼ当時のもの。なので1本しかない上に長さも例えば成田空港と比べたら3/4弱。
この1本しかないことが福岡空港の発着の遅れの要因になっているらしい。何しろ朝夕に2分弱間隔で旅客機が発着する過密スケジュールなのだからそうなるに決まっている。
混雑・遅延緩和の為の工事
なのでもう1本滑走路をつくることになって工事も始まったが、なにせ時間がまだまだ掛かるらしい。なので並行して工事されているのが平行誘導路の二重化。
現在の福岡空港の平行誘導路=離陸時には駐機場から滑走路まで、また着陸時には滑走路から駐機場まで移動するために使われる通路は1つ。
これが単線だから、旅客機がターミナルスポットを出入りする度に他機のが通行止めとなったり、これを避けるために滑走路からの離脱を遅らせるなど、混雑や遅延の原因になっている。
なのでこの平行誘導路を二重化しているわけである。その為の用地確保として、現在第1と第2ターミナルビルの一部を50メートルほどセットバックする工事が行われているのである。
なんだかいつも工事しているなと思って見ていたが、そんな事情があるのはつい最近まで知らなかったので、知ると見る目も少し変わるかもしれない。
福岡空港ダイヤモンド・プレミアラウンジ
今のところボクが一番気に入っていてしかもかなりの頻度で使わせて頂いているのが、この福岡空港のJALダイアモンド・プレミアラウンジ。
ここは2017年の3月末にリニューアルオープンしたばかりでまだまだとてもキレイ。専用保安検査場から自動ドアを抜けるとそのまますぐにラウンジに向かうエスカレーターへ。
レセプション手前
エスカレーターを上がると右手に喫煙所があるので先ずはいつもここで一服。どこもそうだが、かなり照明を落としている。
左手には書家の紫舟さんの作品、『∞を超えて私たちのもつ無限の可能性を、信じてみる。
だれかがつくった常識や制約は、きっと越えられる。もっと先の自分へ、無限大を超えて。』
福岡空港サクララウンジ
レセプションでリーダーにカードを読ませて入室。左手がサクララウンジで入口から即ラウンジとなる。対象者がより多いのでダイヤモンド・プレミアよりも広いつくりになっている。
当然大きな窓があって、その向こうには駐機している飛行機や離着陸する飛行機の姿を間近で見られるので、ずっと眺めていても飽きることがない。
竹ひごをモチーフにした照明調度品がとても素敵でこれは本当に家に欲しいくらい。ダイニングエリア中央のテーブルの上には久留米絣があしらわれており、これもまたキレイ。
他にも八女提灯の照明や仕切りに八女の竹細工が色々置かれていたり、あちこちに伝統工芸品が使われていて目を楽しませてくれる。
トイレもキレイでエアタオルを備えるダイソンの蛇口が使われている。これ一つで洗う、乾かすが出来てしまうという画期的なもの。
というわけで、福岡空港のサクララウンジはかなり快適で気持ちが良い空間になっている。ダイアモンド・プレミアでなくても充分満足出来る。
福岡空港ダイアモンド・プレミアラウンジはこんなところ
さて、ダイヤモンド・プレミアムラウンジだが、自動ドアを抜けるといきなりの長いアプローチがとても素敵だ。
突き当りを左に曲がればラウンジとなる。その手前左には電話ブースと電気式テンキーロックタイプの手荷物クロークがある。
電話ブースは個室になっていて電源だけではなくなんと椅子まであるので、電話をするわけでもないのにPCで仕事をしながら占領している輩がたまにいる。
電話ブースと手荷物クロークの逆側には福岡の伝統工芸品だろうか?何か焼き物のオブジェのようなものが並んでいて、これがなかなか素敵なのだ。
他にもサクララウンジ同様に様々な伝統工芸品っぽいものがあちこちに散りばめられていて、結構雰囲気づくりに役立っている。
その何か焼き物のオブジェの先がトイレなのだが、これも中に入ると木目調でとてもキレイで落ち着く。
ラウンジ内左手にはダイニングエリア。かまどみたいな白い大きなテーブルを設け、福岡の伝統工芸である上野焼(あがのやき)や小石原焼きを間仕切りとして配している。
ラウンジ内は左手にドリンクコーナーが壁際に、食事は真ん中の大きな白い台の上に。左手にはいくつかの寛ぎスペースがある。
ゆっくりしたいのなら、マッサージチェアもある一番奥。窓側ではない一角が落ち着いていてくつろげて良い。
飛行機を眺めるなら奥の窓際の一人席が良いし、仕事をするならその手前の窓際のカウンターか真ん中の大きなテーブルが良い。
他にも二人掛けのテーブル席や一人掛けの仕切られた席も寛げる。どこにでも電源がちゃんとあるし、USB用充電口がある席もある。
一人掛けの席の小さなテーブルは下が機内持ち込みサイズが入れられる荷物用スペースになっていたりと、とにかく快適に過ごせる。
福岡空港ダイアモンド・プレミアラウンジの食事・飲み物
さて、食事は、
- 福岡の三日月屋のクロワッサン
- JAL特製焼きカレーパン
- JAL特製ストロベリーデニッシュ
- JAL特製高菜パン
- 博多いもっ子屋鶏めしのおにぎり
- 博多いもっ子屋明太子のおにぎり
- 熊本県産の南瓜を使った万次郎かぼちゃスープ
- 味噌汁
といった感じでなかなかの充実ぶり。これらをいくら食べても良い。
飲み物は、定番のソフトドリンク各種にコーヒー、そしてビールは、
- ザ・プレミアム・モルツ(サントリー)
- ドライプレミアム豊醸(アサヒ)
- エビス(サッポロ)
- 一番搾りプレミアム(キリン)
の四種類のサーバーが並んでいる。
更に焼酎は木樽蒸留器をつくる日本唯一の職人津留辰矢さんの手作り蒸留器で丁寧に蒸留された本格芋焼酎『赤鶴』、『黒白波』。
あとウイスキーもある。トウモロコシなどの穀類を主原料としたグレーンウイスキー、サントリーの『知多』。
ずっと居たくなる空間
とにかくここのラウンジは本当に快適で良い。羽田のダイアモンド・プレミアラウンジも決して悪くないけれど、ここはちょっと群を抜いている感がある。
ここがその週の出張の出口で、ビールを飲みながら仕事を片付けて帰途に就くのはとても気分が良いのだ。
入るのには条件があるけど一度は体験してほしい場所だ。
福岡空港ダイアモンド・プレミアラウンジ基本情報
場所:福岡県福岡市博多区大字下臼井778-1 福岡空港
営業時間:6:00~最終便出発まで
JAL ダイヤモンド・プレミアラウンジ (ラウンジ / 福岡空港駅)
夜総合点★★★★☆ 4.5
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