熊本空港からバスに乗ること50分、交通バスセンターに到着する。
そのままの足で向かったのが『和食島崎』だ。
熊本「和食 島崎」移転後
このお店、以前伺った時とは違って移転している。
新店は隣のビル
場所は以前お店があったビルのすぐ隣の『森天会館』というやはり古いビルの地下1Fにある。前のビルは取り壊すのでこちらに移ったのだそうだ。
間違いでなければエレベーターのボタンは上の階に行くものだけ。仕方ないのでスーツケースを抱えながら地下への階段を下りて行くと左手にお店がある。
外観
以前掲げられていた木の看板や太鼓暖簾はない。代わりに『割り敷き鷹に並び鷹の羽』の紋と『和食島崎』の文字の看板が白地と黒地のものが1枚ずつあるだけだ。
そして扉は引き戸ではなく小さなガラスが嵌め込まれた開戸。
店内
お店の中に入ると残念ながら以前のように靴を脱ぐスタイルではなくなっている。サイズも少しばかり小さくなっている。7月に移転したばかりなのでまだまだ新しい感じだ。
入って正面にカウンター、右手にテーブル席。カウンターは5人ほど、テーブルが4人掛けが3つ。大将と娘さんで切り盛りしているので、これくらいの方がちょうど良いのかもしれない。
メニュー(料理)
カウンターには料理の入った透明のボウルがいくつか並んでいる。お通しはそこから一品選ぶことが出来る。選べるというのは嬉しい。
メニューは紙に書かれたもので価格は書いていない。
先ずは『刺身盛合おまかせ一人前』から。うにを添えたヤリイカが目を引く。確かここの大将は自分で釣った魚をだすこともあると以前聞いた気がする。美味しい。
続いて『馬すじ煮込』。これも味付けが濃くもなく薄くもなくちょうど良い。量もさほど多くなく一人で食べるには程良い。
そして、『天草大王と白ネギ塩焼』。絶妙な歯ごたえ、弾力があってコクもあり、これがまた美味しい。
天草大王
ちなみに『天草大王』は、日本国内最大級の地鶏。オスが背丈90センチ、体重は約7キロにも達するほど。
元々この鶏は、明治の中頃に中国北部原産のランシャン種が熊本の天草地方に渡って、地元で飼われていたシャモやコーチンと交配して生まれた肉用地鶏。
天草地方でのみ飼育されていてしかもこの体躯だから『天草大王』となったのだろう。ただ実はこの鶏、1度は昭和初期に絶滅してしまったのだそうだ。
大型だった故に当然大量の飼料が必要、しかも採卵率も低かったらしいので、そういう運命だったのかもしれない。
それから50年近く過ぎた頃にこの鶏を復活させようという試みが始まり、当時残っていた写真や油絵や文献などを元に約10年、ついに復活させることに成功したとのこと。
もちろん当時のものと復活したものとは違いはあるのかもしれないが、それがはっきりとわかる人など居ないわけだが、それでもとても美味しい地鶏だ。
メニュー(お酒)
焼酎も日本酒も決して多くはないがそこそこ揃っている。『倉岳』は熊本の房の露酒造がつくった芋焼酎。白サツマイモとも呼ばれる『シモン芋』という珍しい芋から作られている。
この芋は含まれる栄養成分の種類、量共に圧倒的に通常のサツマイモよりも多く、ルシウムは5倍、カリウムは2倍、ビタミンCは3倍と言った感じ。
健康に良いかどうかは別にして、なかなか美味しい芋焼酎。熊本と言えば球磨焼酎だが、こういった美味しい芋焼酎もあるのだ。
BS11『太田和彦のふらり旅 新・居酒屋百選』に登場
そう言えば、壁に1枚のハガキが貼ってあった。
どうやらBS11で日曜日の21:00~21:54にやっている『太田和彦のふらり旅 新・居酒屋百選』に12/9にこのお店が登場するようだ。
まとめ
お酒の品揃えもそこそこあるし、大将も娘さんも感じが良くて居心地が良い。
新装開店の『和食島崎』は以前のお店より少し手狭となり靴を脱いでリラックス出来るというところはなくなったが、やはり料理はとても美味しい。
店が小さくなって大勢入れないから、二回転目の時間からはお客さんが友だちばかり、ついつい一緒に飲んじゃってなかなか儲からないなんて冗談をおっしゃっていた。
でも勝手ながら言わせて頂ければ、このお店はそういった大人数のお客さんが居ない方が良いと少し思ってしまう。
ただBSとは言え、TVに出れば全国から熊本に来たらココに行きたい!になるに違いない。あまりそうなってほしくないお店である。
熊本「和食 島崎」基本情報
TEL:096-351-0321(移転前と同じ)
住所:熊本県熊本市中央区下通1-9-29 森天ビル B1F
営業時間:18:00~23:00
日曜・祝日休
その他:予約可
全面喫煙可
カード可
おひとりさま居心地レベル:★★★★★(5★満点)
和食 島崎 (割烹・小料理 / 花畑町駅、辛島町駅、熊本城・市役所前駅)
夜総合点★★★★☆ 4.0
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