今回は熊本で一人で静かに飲みたいのならココ!というとても雰囲気の良いお店だ。
熊本「あめや」
いわゆる熊本の繁華街からは少しばかり外れた練兵町というところがある。
「あめや」界隈
ここは明治時代の陸軍歩兵第13連隊『山崎練兵場』の名残の地名で、同じく山崎町も今に名を残している。
当時熊本市は市区を南北に分離した状態でこの『山崎練兵場』があったらしい。これが市街の発展を妨げていた。それを移転、跡地に市街地建設する市区改正事業に尽力した人物が居る。
市長の辛島格というお方。その功績は大きかったらしく、その名前は近くの『辛島町』や『辛島公園』などにもちゃんと残されている。
この界隈は昔は今より賑わっていて歌舞伎座もあったようだ。近くのRKK熊本放送局敷地内には、森鴎外の歴史小説『阿部一族』でお馴染みの『阿部一族屋敷跡』の碑がある。
屋号の由来
そんな場所にお店を構えるのが今回の『あめや』だ。元々『飴屋』さんだったことから付けられたものなんだとお店の方がおっしゃっていた。
アクセス
お店は市電の『慶徳校前停留場』で下車して日銀方面へ歩いて2分ほどのところ、練兵町の四つ角の交差点のところのちょっとレトロモダンな建物の1Fにある。
外観
店構えは外から見ても古民家風のかなり良さげな雰囲気。それもそのはず、昭和27年創業の老舗居酒屋なのだ。
店内
中に入ると更に雰囲気は良くなる。裸電球に照らされて、正面に横に長いL字カウンター、椅子は二人掛けのベンチ式のもの。
そして逆側にはテーブル席が二つ。こじんまりとしたお店だが、調度品を含めて全くどこにも隙が見当たらない。
この『隙のなさ』は行ってみないとわからないかもしれないが、本当に見事にキレイで整然としている。
猫の置物があちこちにあるのがとても印象的だが、他にも様々なものが置かれている。昔の黒電話、狸の置物、様々なお面、団扇などなど。
だからと言って、むやみやたらに置かれていて雑然とした印象はなく、不思議と何か統一感があって、とても居心地が良く落ち着いた雰囲気になっている。
メニュー
先ずはビールとお通しに出される温奴を食べながら、あれこれ眺めて食べたいものを吟味すれば良い。
目の前のカウンターには様々な大皿に盛られた手作りの美味しそうな料理が所狭しとズラリと並べられていて、これがなかなか壮観。
先代の奥さんと二代目夫婦の3人で店を切り盛りしている。
この先代の奥さんがきものに割烹着姿といういでたちで何とも味がある。
二代目の奥さんもとても優しいし、ご主人も非常に良い方である。
店を出る時は外まで出て来て見送って下さる。
ここでは熊本と言えばの馬刺しもちゃんとあるし、その日その日で仕入れた刺身もあるのだが、やはり目の前の20近い大皿料理から好きなものを選んで食べるのが一番。
お酒もビールも日本酒も焼酎もそれなりに種類豊富で嬉しい限り。
このお店は昼間も定食屋として開けているらしく、チャンポンは昼間だけ食べられるらしい。
まとめ
喫煙者には残念なお知らせだが、以前は全面喫煙可だったこのお店も、今では禁煙になってしまった。これはでも仕方がないことだろう。
ただ外に喫煙する場所をちゃんとつくって下さっている。でもまあ美味しい料理とお酒と心地良さがあれば禁煙でも全然問題ないのだ。
熊本「あめや」基本情報
では最後に「あめや」の基本情報を。
TEL:096-356-8636
住所:熊本県熊本市中央区練兵町61-8
営業時間:11:00~14:00
18:00~22:00
土日祭休
その他:予約可
全面禁煙
おひとりさま居心地レベル:★★★★★(5★満点)
あめや (和食(その他) / 慶徳校前駅、辛島町駅、西辛島町駅)
夜総合点★★★★☆ 4.5
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