佐世保と言うと最初に思い浮かべるのが村上龍の『69』だ。この小説はたまに読みたくなって手に取ることがあるが本当に楽しい。先ず書き出しからしてとても良いのだ。
一九六九年、この年、東京大学は入試を中止した。ビートルズはホワイトアルバムとイエロー・サブマリンとアビーロードを発表し、ローリング・ストーンズは最高のシングル『ホンキー・トンク・ウイメン』をリリースし、髪の長い、ヒッピーと呼ばれる人々がいて、愛と平和を訴えていた。パリではドゴールが退陣した。ベトナムでは戦争が続いていた。女子高生はタンポンではなく生理綿を使用していた。
まあ『ホンキー・トンク・ウイメン』がそれまでの最高のシングルとは思わないけれど、この始まりは大好きだ。
クインテッサホテル佐世保
さて、そんな佐世保のホテルの1つが『クインテッサホテル佐世保』。
佐世保の中ではボクの知っている限り多分1番のホテルだと思う。
このホテル名である『QUINTESSA』が、どこから来たのか?と言うと、真実や本質を表す『QUINTESSENCE』から生まれた言葉なんだそうだ。
『Q』には探求や探索の『QUEST』や、品質・特性・良質を表す『QUALITY』などのさまざまな意味が込められている。
アクセス
場所は日本最西端の駅JR佐世保駅からは少々離れている。タクシーで行くとおよそ5分くらいのところにある。松浦鉄道の佐世保中央駅からなら徒歩5,6分の所だ。
昔々の1950年頃、このホテルの周辺は、アメリカ人の若いセーラーで溢れていたことから『セーラー・タウン』と呼ばれていたそうだ。
住所:長崎県佐世保市湊町5−24
TEL:0956-24-0200
周辺
この辺りは観光客も入るようなお店と、狭い路地の入り組んだ場所にある現地の兵隊しか出入りしないようなお店に分かれるようだ。
この辺りで何処かお店を探すよりも、山形町や下京町あたりで呑んでこのホテルに来る方が無難かもしれない。
フロント・ロビー・エレベーター・廊下
このホテル、想像していたよりも立派な感じ。ロビーもビジホ的な狭いものではなく思いのほかゆったりとした雰囲気。
エレベーターは二基。
なかなか立派な構え。
セキュリティの為のカードキーを差し込む機能があったが使われていない。
客室は2~13Fまでのフロア。
エレベーターを降りるとこれもまた落ち着いた雰囲気。
廊下も落ち着いた雰囲気で悪くない。
客室
今回泊まったのは最上階の13F、グランドフロアのグランドダブルの部屋。広さは21m2 とそこそこ広い。濃いブラウンと白と臙脂とベージュの色合いが結構良い感じだ。
一人掛けのソファとテーブルがあるのは、使わないにしても余裕がある感じで良い。カーテンもかなり高い位置に設置されており所謂ビジホとは違う雰囲気である。
ソファの後ろにはスタンドと加湿空気洗浄機がちゃんとある。その後ろには更に絵も掛けられている。
クローゼット
部屋に入ると、先ずオープン型のクローゼットがある。ハンガーは4本なので1泊であれば問題ないだろう。スリッパや消臭剤の他に送風機まである。
デスク
荷物を置くスペースがあり、その先長いデスク。TVがあるが、部屋やデスクの広さから考えると小さいかもしれない。もう少し大きい方が良いのにとは思うが気にはならない。
スタンドもあるし、背もたれのある椅子は座り心地は悪くないし、広さは充分だし、なかなか良いデスクである。仕事が捗ること間違いなし。
ベッド
ベッドはシモンズのものだから寝心地は悪いはずもなし。
ベッドサイズは140cm。枕が2つにクッション一つ。
枕元のパネルには空調のコントロールや目覚ましや照明コントロールもあるのだが、電源がなかったのは痛い。ズボンプレッサーの所の電源に近いので良しと出来る範囲内。
浴室
白と焦げ茶の浴室のバスタブは結構広め。
ビジホの平均レベルよりも広いのはありがたい。でもこのスタイルは、髭を剃る場合にはバスタブと鏡が離れているという難点はある。
アメニティは充分。
問題なし。ちゃんとボディータオルがあるのが嬉しい。入浴剤もある。
冷蔵庫
冷蔵庫にはミネラル・ウォーターがあり、無料。
ダブルだったので2本入っていた。
後は無料の緑茶とコーヒー。
製氷機
製氷機はあり。
出てくる氷はおはじきみたいな小さなものだった。
溶け易いので大きい方がよいのだが、アイスペールがあるのでそれなりの量を1回で賄えるので問題なし。
まとめ
と言うわけで、出張で宿泊ならばもう充分過ぎるくらいに充実しているホテルである。佐世保には悪くないホテルもいくつかあるが、ここは一押しと言えるレベルだろう。
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