
この『一心 加減 燗』は『一心本店』の隣にある。

一心本店の姉妹店なわけだが、 一応、燗酒専門店なのである。
燗の種類
まあ燗酒を飲む方にとっては常識なのだが、 一口に燗酒と言っても、お酒の種類によっては飲み頃もあるし、燗にも温度によっていくつもの呼び方がある。
温度によって呼び方がある、これが何だかとても良いのだ。
- 雪冷え:5℃近辺
- 花冷え:10℃近辺
- 涼冷え:15℃近辺
- 常温 :20℃近辺
- 日向燗 :30℃近辺
- 人肌燗 :35℃近辺
- ぬる燗 :40℃近辺
- 上燗 :45℃近辺
- 熱燗 :50℃近辺
- 飛切燗 :55℃近以上
と言った具合だ。それぞれの呼び方も素敵だし、これだけ繊細に分ける感覚も素晴らしい。何だか日本と言う感じがする。
仙台「一心 加減 燗」

それで、この『一心 加減 燗』はそんな燗酒を楽しめるお店なのだ。
外観

入口周りには名栗加工が施された焦げ茶の板が貼られており、同じ加工が施されたものでつくられた犬矢来が引き戸のところに。
麻の五枚暖簾のかかる縦格子の引き戸と、本店とはまた違う外観だが、先ず見た目がとにかく良い。
店内

それは中に入っても同じである。

やはり雰囲気が良い。

つくりは本店と近いがこちらは小上がりではなくテーブル席。

もちろん引き戸があるのでカウンター席とは分離される。

カウンター席のつくりは同じなのだが、黒というよりはこちらは茶。

木目がキレイなカウンターになっている。

何だか色々と置いてある。

この『さかずきん酔っぱらい妖怪図鑑』がなかなか面白かった。

酒場にまつわる様々な妖怪が図解されているもの。

カウンターと各テーブルには備え付けの湯煎式燗銅壺が設置されている。

『おこのみ燗オーダー』と言うのがあって、その際には温度計付の錫ちろりで自分の好みで燗づけが出来る。

こういうのって意外に楽しいだろう。
メニュー

燗酒のお店でもちゃんとビールは置いてある。グラスは金の文字で『一心』と入っているお馴染みのやつ。

ここもお通しは箱膳に入ったお刺身3点。

料理は本店から持ってくるみたいだが、たまたま伺った時はこのお通しが切れていた。

でもそれはそれで他にいくらでも美味しいものは用意されている。

本店でもそうだったが、やはり肴も良いがお酒が楽しみなお店である。

透明の徳利越しにカウンターの良い色が見えている感じだけでも何だか良いのだ。

徳利の中に木目が歪んで移っているのが美しい。

飲むほどにそれは失われてしまうのだが。

美味しい燗酒を飲みながら美味しい肴を食す。

しかも雰囲気は良いし、お店の女性も接客が良い。

こう言うのを至福の時と言うのだ。
まとめ
お店の雰囲気は本店も良いがこちらの方がボク的には好みだ。燗酒専門店だからと言うわけでもないだろうが、何だか温かみがある。
それはお店全体的の色合いのせいかもしれないが、空気もそういう感じなのだ。この空気と言うのは作ろうと思ってもなかなか作れるものではない。
自然に色々なものが重なり合って出来るものなのだろう。そういう心地良い空気に包まれるようなお店だ。
「一心 加減 燗」基本情報
最後に「一心 加減 燗」基本情報。
住所: 宮城県仙台市青葉区国分町3丁目3−1
電話:022-261-9889
営業時間:17:00~25:00
その他:予約可
分煙
カード可
おひとりさま居心地レベル:★★★★★(5★満点)
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