TV「秘密のケンミンSHOW」に出てきた元祖富山ブラック
2018年5月31日放送『秘密のケンミンSHOW』で紹介されていた、北陸は富山のご当地ラーメン、『富山ブラック』。
ただ、富山には『末広軒』や『まるたかや』のような老舗があるが、これらは透き通った醤油味。富山のラーメンはみんなブラックなのかと言うとそういうわけではないのだ。
元祖富山ブラックは「大喜」?「西町大喜」?
その『富山ブラック』の『元祖』を名乗るのが、この番組でも紹介されていた『西町大喜』。元々は昭和22年創業の『大喜』。『西町』は付いていない。そして創業者は高橋青幹氏。
元祖「富山ブラック」の始まりは?
戦後、富山大空襲の復興事業に従事していた労働者の為に、濃い味付けでチャーシューが沢山入ったごはんのおかずとして『よく噛んで』食べる中華そばを提供したのが始まりだそうだ。
時は流れ、創業者も亡くなり当時の店主が閉店を考えていた平成12年、富山市内の食品会社が暖簾と店舗を買い取って運営し始めたのが現在の『西町大喜』。
味がそのまま引き継がれたのか?それともそこで変わってしまって別物になってしまったのかどうか?はもちろんわからない。
『大喜』の味は他にも引き継がれている
ただ、創業者の下で直接修業を積んで、正式に暖簾分けをしてもらった方がもう50年あまり営んでいるお店もある。『大喜根塚店』がそうだ。
他にも(有)大喜が解散した際に、当時大喜で働いていた方が創業した元祖の味を受け継ぐ『喜八』、居酒屋『中嶋』といったお店もあるようだ。
食べ比べてみれば違いもわかるだろうが、今のところ他のお店には伺っていないので、実際どうなのか?をお伝え出来ないのが残念だ。
今や「西町大喜」は5店舗!
それで『西町大喜』はと言えば、今現在は5店舗を経営している。『西町本店』の他には、『富山駅前店』、『中島店』 、『二口店』、『とやマルシェ店』がある。
「西町大喜とやマルシェ店」
そんな5店舗の中でも最も行き易いのが、JR富山駅高架下にある『とやマルシェ店』。新幹線の改札から歩いてすぐのところ。
ラーメンやっぽくない雰囲気
お店の中は非常にキレイでラーメン屋っぽくない。白い暖簾をくぐって店内に入ると正面にと左のカウンター、右にテーブル席。
左のカウンターの上には創業者の表札と西町大喜の始まりのパネル。
創業昭和二十二年
味の秘訣は
高橋青幹氏(オヤッさん)
秘伝のタレにあり。
オヤッさん由来の頑固なこだわりは
今日も
皆を喜ばせる。
富山のラーメンは
大喜の歴史
そのものである。
正面のカウンターの上には『西町大喜』の看板。
メニューは潔く中華そばのみ
木製のお品書きに書かれているのは『中華そば小(並)・大・特大』、『ライス・ライス(小)』、『おにぎり』、『生玉子』、以上。
『【必読】美味しい召し上がり方』のプレートが置いてある。
㊀麺
硬めストレート太麺
㊁スープ
<元祖富山ブラック>
濃い口しょうゆ味スープ
㊂具
塩っ辛いメンマ、
チャーシューは手切り、
秘伝のしょう油タレ
荒切ネギ・粗挽き黒コショウ三位一体まず混ぜよ!
まず先に、麺・チャーシュー・メンマをスープの中で混ぜるべし。すべての具をスープになじませることで、大喜の味が出来上がるのだ。これ常識なり。そして同時に口の中へ運び入れ、食べ終わる頃、より一層おいしさが増す。こうして、急がずじっくりと大喜の歴史を存分に味わっていただきたい。
オオ~これが富山ブラックなのか!?
注文は普通の量で良いのなら『小(並)』で充分。ライスは必須。何しろ『ごはんのおかず』なのだから当然だし、ないとただしょっぱいだけのラーメンになりかねない。
運ばれてくるのは、まさにブラックなスープ、太麺に手切りの一口大のチャーシューとメンマ。その上には荒切りのネギがたっぷり。そして黒コショウがかかっている。
天下分け目の実食
さて、プレートの言いつけ通りよく具を混ぜて実食。何が普通か?は人それぞれだから何とも言えないが、まあ普通に一口目(ずっとだけど)で誰もが『しょっぱい』と感じるはずだ。
そして『おやおやこれはなかなかおいしいぞ』となるか『あれあれこのしょっぱさはちょっと…』となるかは好みの問題。
メンマやチャーシューを口に入れるとそれが更に加速していく。そこでライスが必須となる。しょっぱさを感じながらライスを食べると、これが中和されてとても良いのだ。
確かにおかずになるラーメンというのは非常に的を得た表現だと感心する。肉体労働のあとに白いご飯やおにぎりに合わせて食べる労働者の為につくられたというのもよくわかる。
とにかく相当しょっぱいのだけは間違いない。わかって入店すべし。グルメサイトなどではしょっぱすぎでかなりの低評価を下す方もいるが予備知識なく食べたらそうなるだろう。
二度と食べないと誓う方も居るだろう。でも、なぜか思い出すとまた食べてみたくなるという方も多いのではないだろうか?(ちなみにボクは後者である)
覚悟を持って食べるというのも変な話だが、ここのラーメンはまさにそういう感じだ。でもハマるひとはハマってしまうだろう。いずれにせよ1度はチャレンジしてほしい。
「西町大喜とやマルシェ店アクセス・営業時間などなど
最後に「西町大喜とやマルシェ店」の基本情報。
住所:富山県富山市明輪町1-220 きときと市場 とやマルシェ
電話:076-471-8107
営業時間:10:00~21:30(L.O.21:15)
無休
その他:完全禁煙
西町大喜 とやマルシェ店 (ラーメン / 富山駅、富山駅、電鉄富山駅・エスタ前駅)
昼総合点★★★★☆ 4.0
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