八戸酒造
おそらく今までで1番呑んだであろうお酒の蔵元が、この青森の八戸酒造の『八仙』シリーズ。
八戸酒造は、その名の通り青森県八戸市にある蔵元だ。
その始まりは元文5年(1740)。近江国、今の滋賀県出身の初代が東北の地にやってきて盛岡で商いを学び、その後糀屋を開いたことによる。
実際に酒造を始めたのは安永4年(1775)。明治時代に八戸に移り、大正時代に今の地に蔵を構える。
現在は9代目に当たる兄とその弟中心にお酒を造っている。
大正時代につくられた四つの蔵は国の登録有形文化財に指定されている。
ちなみに『八仙』の名前は、日本で言う七福神みたいないな中国の八人の仙人、『八仙』からきているようだ。
ちょっと古いが、ジャッキー・チェンの映画『酔拳』の一つ酔八仙拳はこの八仙の型から成り立っている
『陸奥八仙』が初めて世に出たのはたいして昔のことではない。平成20年(1998)のことだ。
陸奥八仙 特別純米 生原酒 ヌーボー 直汲み
さて、今回はさまざまな『陸奥八仙』の中から『陸奥八仙 特別純米 生原酒 ヌーボー 直汲み』。
その名の通り、絞ったお酒をそのまま直詰めしたもの。ピチピチしたガス感、八仙らしい華やかな香り、新酒ならではのフレッシュさ、旨味が同時に味わえる。
呑めば、そうそうコレコレとわかる味わいはこのお酒ならではだ。
このヌーボーには澱を絡めて瓶詰めしたものもあって、それも美味しいのだけど、今回はこちら。
ラベル
瓶は緑色。そしていつものデザインで、白地に大きく『八仙』と真ん中に箔押しされている。
その色は濃いめの紺色。光の具合いで少し薄く光るのがとてもキレイだ。
文字の色と地の色と瓶の色の違いはあっても、基本的なデザインは同じなのが良い、とも言えるし、つまらないと言えばつまらないと言えなくもない。
でも安心感があるし、またお会いできましたね、という感じは嫌いじゃあない。
下には最近多いローマ字で酒名のスタイル、『mutsu hassen』。
右上には『陸奥』、その下には『直汲み』。
左は下に落款。多分初代から続く『駒井庄三郎』の名前だろう。
全体的にシンプルで品が良くて見慣れていてもキレイだなと思わせるものになっている。
なんだけど、裏の説明ラベルはいたって普通。酒名とデータ、会社名、注意書き。
意外にこの裏ラベルが普通なものが多いが、せっかく表がステキなんだから何かもう少し工夫すれば良いのになと思う、まあ、大きなお世話だけど。
データ
産地 | 青森県 | 容量 | 1800ml |
蔵元 | 八戸酒造 | 日本酒度 | ±0 |
度数 | 16% | 酸度 | 1.8 |
精米歩合 | 60% | アミノ酸度 | 非公開 |
原料米 | 華吹雪 | 酵母 | 非公開 |
Comment