松江で失敗しないおひとりさま「やまいち」

松江市「やまいち」

そのお店がどんな場所にあるのか?をあまり気にしたことがない。結局、お店の雰囲気が良くて美味しいお酒と料理が出てきて居心地が良ければそれだけでもう満足だからだ。

ただ、こんなところにあるのってなかなか良いなと思ったお店があった。それが島根県は松江市にある『やまいち』だ。

川のたもとにある一軒家の居酒屋

宍道湖と中海をつないでいる大橋川に架かる松江新大橋のたもと、堤防の内側、歩道から小さな階段を降りたところにある一軒家がそのお店だ。

宍道湖と中海

宍道湖

宍道湖と中海は、山陰地方の中央にある島根県と鳥取県の県境に位置する汽水湖だ。汽水湖とは、淡水中に海水が侵入している湖沼のことだ。

この2つは中国山地に源流を持つ斐伊川の河口部に位置しており、全長7kmの大橋川によって結ばれている。

宍道湖は約8,000haで日本第7位の面積、水深は平均4.5m、塩分濃度は海水の約1/10。中海は約9,200haで日本第5位の面積、水深は平均5.4m、塩分濃度は海水の約1/2だそうだ。

宍道湖七珍

海水と淡水が混ざり合う汽水湖は、塩分濃度によって違うが、多彩な魚介類が獲れる。例えば宍道湖ではその中でも特に珍味とされる7種類を『宍道湖七珍』と言う。

その7種のそれぞれの名称の頭文字をとって『スモウアシコシ(相撲足腰)』と覚えるのだそうで、こんな感じだ。

  • ス…スズキ
  • モ…モロゲエビ
  • ウ…ウナギ
  • ア…アマサギ
  • シ…シラウオ
  • コ…コイ
  • シ…シジミ

そんな宍道湖七珍も食べられるのが「やまいち」

もちろん季節によって食べられる食べられないはあるが、今回の『やまいち』ではそういった『宍道湖七珍』も食べられる。

「やまいち」へ行くには?

松江市「やまいち」

お店はJR松江駅から歩くと10分ほど。タクシーでサッと行ってしまっても良いのだが、橋を渡って川の向こうに見えるお店に近付いていくのもなかなか良いものである。

「やまいち」はこんなお店

松江市「やまいち」

古い一軒家には濃紺の地に白で染め抜かれた『丸に剣片喰』の家紋と『山一』の文字の暖簾。中の様子はわからない。古い木戸を開けて店の中に入る。

店内は右手にカウンター席、左手にはかなり幅の狭い小上がりがある。カウンターには大皿料理がいくつかとネタケース。

松江市「やまいち」

こげ茶を基調にしたお店で壁や椅子などに朱赤がアクセントになっている。壁には品書きの短冊が下がっていてどれも魅力的。価格は書いていないが驚くような価格ではない。ご安心を。

松江市「やまいち」

カウンターには『良酒佳肴』とかかれたオリジナルの箸袋に入った割りばしが箸置きに置かれている。

「やまいち」の歴史

松江市「やまいち」

ところでこのお店の創業は結構古い。1964年、昭和39年だ。東京オリンピックの開催された年からここまで歴史を積み重ねてきた。

現在お店を切り盛りするのは初代ではなくその息子さんの二代目、そして初代の奥さんとその姉?妹?は忘れたがいずれにしても三人(伺った時はだが)。

この女性二人が何とも良い味を出していて、このお店の居心地の良さを支えていると言っても過言ではないだろう。

二代目は未だ若い。まだまだこれから先もこの『やまいち』の歴史は続きそうだ。これはとても嬉しいことだ。

「やまいち」で飲む・食べる

さて、ここでは何を食べてもとにかく美味しい。

先ずは大皿料理…「サルボウガイ」や「ウナギ」があったらゼッタイ

松江市「やまいち」

先ずはカウンターに置いてある大皿料理から始めるのが良いかもしれない。これはすぐに出てくるし、日によって違うものがあってどれも美味しい。

松江市「やまいち」

例えば『サルボウガイ』があったら是非食べた方が良い。見た目は小型のアカガイで、実際このあたりでは『アカガイ』と言っているみたいだ。これがお酒にはピッタリ。

松江市「やまいち」

他にも何種類か食べてみたが、どれもとても良い味でついついお酒が進んでしまう。

そこに『ウナギ』が置かれていることもある。わさび醤油で食べるのだが、天然ものだけあってふっくらしていて口に入れただけで思わず微笑んでしまうに違いない。

夏でも「おでん」は欠かせない

松江市「やまいち」

カウンターの向こうにあるおでんの舟は冬限定ではなく一年中やっているようだ。中には様々なネタが入っていて、見ているだけでそれが暑い夏の日だろうがついつい頼みたくなる。

舟には入っていないが、セリと春菊は食べたい。サッと入れてほんの少しで取り出して食べるのだが、食感も良いしちょっとの苦みがまた良いのだ。

「モロゲエビ」の刺身は必須

松江市「やまいち」

迷ったら『盛り合わせ』が良い。出てくるまで量が多いのかどうかが気になるものだが、ここでは一人で食べるのにはちょうど良い量が出てくる。

松江市「やまいち」

もし『モロゲエビ』があったら是非食べたい。刺身は甘くて旨味が濃厚で美味。最後に頭の方は焼いてくれるのだが、これも全部そのままバリバリと食べられて良い酒の肴になる。

極めつけは「シジミ汁」

松江市「やまいち」最後に食べるべきは何と言っても『シジミ汁』だ。これしかない。大粒でふっくらしたシジミが惜しげもなくたっぷりと入っていて食べ応え充分、お出汁も濃くて本当に美味しい。

これを食べるだけでもここに来る価値があると言っても大袈裟ではないと思う。それくらい美味しいのだ。

ヤマトシジミのことをちょっと

ところで、日本には三種類のシジミが生息している。

  • ヤマトシジミ
  • マシジミ
  • セタシジミ

の三種類だが、その中でも『ヤマトシジミ』が最も味が良いとされている。そんなヤマトシジミの国内産の40%はここ宍道湖のもの。

シジミを採る漁師は宍道湖全域に約300名で世襲制らしい。そして漁師だからと言ってむやみやたらに好き勝手に採るわけにはいかないそうだ。資源は守らないと無くなる。

1日の操業時間は4時間、1週間で4日はお休み、1日当たり150グラムまで。網目からこぼれ落ちるような小さなシジミは採らないように鋤簾という道具も使っている。

場所によっては採ってはダメな場所や、機械を使ってはいけない場所なども決まっているらしい。これらをもし破ると近くの漁師にまで連帯責任で休まなければならないのだそうだ。

お酒の品揃え

松江市「やまいち」

これは特筆すべきものはない。

松江市「やまいち」

日本酒なら松江の蔵元『米田酒造』がつくる『豊の秋』を飲みながら美味しい肴をあれこれ食べると良い。

百名盃

百名盃

ところで『百名盃』はご存知か?以前1度↓出てきたことがあった。

青森でゼッタイに外せないお店、おひとりさまであっても、とても居心地の良いお店、それが『ふく郎」だ。太田和彦氏に東の「ふく郎」と言わしめたこのお店、いったいどんなお店なのか?

そしてここでも再び登場。そして『ふく郎』と同じように百名盃でお酒を飲ませて頂けた。たまたま帰り際にそんな話になったのだ。

百名盃

しかも燗酒をサービスで入れて下さってそれを飲ませて頂いた。これはなかなか思い出深いサプライズとなった。

まとめ

川のたもとにある創業から半世紀以上の歴史を積み重ねている老舗居酒屋『やまいち』、松江に来たら他に選択肢があっても、必ず少しの時間でも良いからここに寄ることをお勧めする。

他に行った後でも、行く前でも良い。少なくとも『シジミ汁』だけでも頂きたいところだ。松江の名居酒屋と言って良いだろう。

「やまいち」基本情報

というわけで最後に『やまいち』の基本情報。

住所:島根県松江市東本町4-1

電話:0852-23-0223

営業時間:平日16:30~21:30

     日・祝16:30~21:00

     不定休

その他:全面喫煙可

     予約可

おひとりさま居心地レベル:★★★★★(5★満点)

やまいち郷土料理(その他) / 松江駅
夜総合点★★★★ 4.0

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

トップへ戻る