倉敷で宿泊する出張のゴールデンコースは2つある。
1つは『八重』で飲んで『倉敷アイビースクエア』に宿泊して温泉の大浴場に入るスタイル。但し、2019/02/01(金)まではリニューアル工事中で入れない。
もう一つは今回のお店で飲んで『阿智の湯 ドーミーイン倉敷』に宿泊して、やはり温泉大浴場に入るスタイル。
どちらも美味しい料理とお酒を堪能して、その後温泉に入ってと言うものだが、出張でこれは結構贅沢な感じではないだろうか。勿論ちゃんとお仕事してだが。
倉敷「鬼の厨 しんすけ」
それで今回のお店は『鬼の厨 しんすけ』である。『厨』は『くりや』と読む。いわゆる料理をする所、台所のことだ。一応。
アクセス
JR倉敷駅南口を出て元町通を歩いて10分弱。『阿知南』の交差点を右に曲がってしばらくすると左手にお店がある。曲がる目印は喫茶店『かど』だ。
大橋家住宅長屋門の一角にある「鬼の厨 しんすけ」
このお店は、二百年近い歴史を誇る国の重要文化財『大橋家住宅』の長屋門の一角にある。
ちなみに『大橋家住宅』は、新田開発などで大きな財を成した大橋家が1796年、寛政8年に建てた倉敷の代表的な町家の一つで、中を見学することも出来る。
ここの建物の配置は、街道に面して長屋を建て、その内側に前庭を隔てた主屋を構えており、主要出入口がその長屋を貫くように作られている。
それで『長屋門』と呼ばれているのだが、これは通常の町屋では許されないことらしく、この大橋家の格の高さを示しているらしい。
夕方で閉館してしまうが、夜になると、この家の南側の2階の障子に影絵が投影されていて、それを見るのもなかなか楽しい。
外観
さて、『鬼の厨 しんすけ』 である。そんなわけで 『大橋家住宅』の長屋門の一角にある蔵造りの建物は素晴らしく良い雰囲気である。
白漆喰の壁に下見板張、倉敷格子に倉敷窓、中から優しい灯が洩れていて、それが更に雰囲気を良くしている。
看板には『瀬戸内海の魚料理とうまい酒 鬼の厨 しんすけ』の文字が、赤い鬼の絵と共に書かれている。
店内
真ん中に家紋の入った白い五枚暖簾をくぐり、格子戸を開けて中に入ると、その雰囲気の良さは更に増す。
良く外観だけが良くて中に入るとイメ―ジが違うお店もあるが、ここはより素晴らしくなる。
高い木張りの天井に黒い漆喰の柱、古い建物が醸し出す独特の素晴らしい雰囲気なのだ。
靴を脱いでお店の中へ。右には一升瓶の入った冷蔵庫、その先に座敷が広がっている。左には一枚板のカウンター 。上の棚には焼酎の瓶が並んでいる。
この雰囲気の中で美味しいものが食べられ、美味しいお酒が飲めるというのは 何とも幸せな気分になると言うものだ。
メニュー
最初はビールとお通しであっても、
『瀬戸内海の魚料理とうまい酒』なのだから、やはり『お造り盛合せ 』は外せないだろう。
カウンターに座れば、目の前で大将が魚を切ってお皿に盛りつけていくのを見るのは楽しい。
そして当たり前だが美味しくいただける。
岡山郷土料理『ままかり』も食べたい。ままかりを焼いて酢漬けにしたもので、とても丁寧に作られていて美味しいし日本酒に良く合う。
『牛スジ味噌煮』なども良いだろう。
お酒は地元のお酒『鯨正宗』が良い。
御猪口はざるに入ったものから自分で好きに選べる。
文政2年(1819年)創業の正義櫻酒造がつくっていたが廃業、平喜酒造へ銘柄と杜氏が移籍、現在も作り続けられている。
クジラが潮を噴き上げているラベルがなんとも楽しい。なかなか力強い味の美味しい酒だ。
平成25年に創業100周年を迎えた嘉美心酒造のお酒 『海の道寄島』も良い。
まとめ
さてここで気になることがある。ここの大将の接客が一部では随分と悪く言われているのだ。本当にそうなんだろうか?
ボクが伺った時は全くそんなことは感じなかった。むしろちょうど良いくらいの距離感でお話しが出来て楽しかった。修業時代の話とか面白かったし。
まあ見た目は若干強面(申し訳ない)だが、話してみると実はとても良い方だった気がするのだがどうなんだろう?
接客される側が接客を決めてしまうと言うことも多少ある。こればかりは何とも言えない。
いずれにしても、 ボク自身は美味しい料理とお酒と良い雰囲気と楽しい大将との会話で、非常に満足して店を後にしたことだけは間違いない。
「鬼の厨 しんすけ」基本情報
最後に「鬼の厨 しんすけ」基本情報。
住所:岡山県倉敷市阿知3丁目21−32
電話:086-434-9966
営業時間:[月~土]11:30~14:00 17:00~23:00 (LO 22:00)
[日・祝]11:30~14:00 17:00~22:00 (LO 21:00)
第一日曜休
その他:全面喫煙可
カード可
おひとりさま居心地レベル:★★★★★(5★満点)
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