仁井田本家
福島県郡山市田村町の『仁井田本家』の創業は正徳元年(1711)。今十八代目、300年以上も続く歴史のある蔵元だ。
自然米使用率100%、純米100%。農薬・化学肥料を一切使わず栽培する自然米を自社田の他に県内9・県外2グループと契約栽培をしている。
有機肥料も使わず、稲わら・もみ殻・畔の草といった田んぼから採れたものだけを田んぼに返す無肥料自然栽培。
草取りは田車各種と手取り・かぶとえびを採用。
仕込み水は自社田近くの『竹の内の井戸水(硬水)』と、自社山から湧き出る『水抜きの湧水(軟水)』の二つの天然水をブレンドして使用。
洗米・タンク洗浄なども全てこの天然水で行っていて、水を守るために所有するおよそ100ha(100町歩)の山の管理までしている。
酒瓶も、割らずに洗って再利用できるリユース瓶(R瓶)を使用、その使用率は95%になる。
こうやって記していくと、非常にしっかりとしたこだわりのある蔵元だということが本当に良くわかる。
にいだしぜんしゅ 生もと純米 秋あがり
そんな仁井田本家が造ったお酒の1つが『にいだしぜんしゅ 生もと純米 秋あがり』。
新酒を春先に火入れしてタンクで貯蔵、ひと夏を越して外気と貯蔵庫の中の温度が同じ位になった頃に生酛純米原酒を生詰めした秋あがりのお酒だ。
蔵に生きて、蔵の空気中に存在する酵母を使って醸している。
お酒の色はキレイな黄金色。味は原酒らしくしっかりとしていて、コクもあり旨味もちゃんとしている。
原酒ならではのキツさもなく濃厚ながらスーッと呑めてしまう美味しいお酒なのだ。
ラベル
瓶はキレイな黄金色のお酒が映えるようにだろう透明のもの。首のところにはオレンジの縦の地にペンで手書きしたかのような『秋あがり』の文字。
同じくメインのラベルもオレンジの縦の地にペンで手書きしたかのような『にいだしぜんしゅ』。
裏の説明ラベルも透明。やはりお酒の色が映えるようになっている。
仁井田本家は自然米100%の純米造り。元気な田んぼが溢れる日本の未来のために、お酒を楽しく(適量!)飲んで共に日本の田んぼを守りましょう!十八代仁井田隠彦
説明ラベルより
仁井田本家の使命は『日本の田んぼを守る酒蔵になる』だそうだ。実際この手伝いをしてもらうために、田んぼ作業を一緒に学ぶ『田んぼのがっこう』を行ったりもしている。
非常にシンプルだが、そのシンプルさが却ってこのお酒を美味しそうに見せている。そして、もちろん実際に美味しい。
酒蓋には『niida カエルのイラスト 1711』とこの酒造オリジナルのものが使われていてとても良い。
データ
産地 | 福島県 | 容量 | 1800ml |
蔵元 | 仁井田本家 | 日本酒度 | 非公開 |
度数 | 16% | 酸度 | 非公開 |
精米歩合 | 80% | アミノ酸度 | 非公開 |
原料米 | トヨニシキ | 酵母 | 酵母無添加 |
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