クイーンの『Killer Queen』にも出てくるフランスのモエ・エ・シャンドンのドンペリではない。青森県八戸酒蔵の『三戸のどんべり』である。
いつも日本酒はネットで購入するのだが、今回は八戸の『八食センター』にある『八食酒屋 酒のサービスエイト』で購入したものである。
八食酒屋 酒のサービスエイト
『八食酒屋 酒のサービスエイト 』は八戸の『八食センター』の中に入っている酒屋である。この酒屋のラインナップが素晴らしい。見ているだけでも全然飽きない。
良く見たり買ったりしているお酒もあったが、見たことがないものの方が多い。これだけの品揃えはそうそうあるものではないか。
八鶴
『三戸のどんべり』は八戸酒類の八鶴工場で造られているお酒だ。今は八戸とその周辺の酒造会社が集まってつくられた八戸酒類株式会社に属してる。
元々は1786年(天明6年)初代橋本八右衛門が酒屋を買い取って酒造りを始めたのが最初。
この『八鶴』は、江戸時代八戸藩を収めていた南部氏の家紋『向かい鶴』と八戸の地名の『八』から名付けられたそうだ。
そして『八鶴』の文字は何とあの横山大観によるものなのだ。『飲んだこともない酒の字を書けとは、見たことがない風景を描くがごとし』と言われ、筆書き料として清酒四斗樽が贈られている。
ちなみに蔵は町中にある。しかもダイワロイネットホテル八戸の裏と言う横丁が張り巡らされた場所に程近いのにはビックリした。
三戸のどんべり
そんな八鶴工場で造られているのがこの『三戸のどんべり』。 発売当初は『三戸のどんべ』として主に三戸地区で販売されていたもの。
青森県太平洋側にある南部と言われる地域では、どぶろくなど濁ったお酒を『どんべ』と呼んで昔から多く飲まれてきた。
それが『三戸のどんべり』と改名して、販売エリアも三戸の販売だけではなく青森県内に拡がり、人気のある甘口のにごり酒として現在に至っている。
その味は、スッキリとした飲み口と米の旨味を存分に活かした飲み飽きのしないもの。
最初に クイーンの『Killer Queen』にも出てくるフランスのモエ・エ・シャンドンのドンペリではないと書いたが、そのドンペリをもじって付けられた名前だそうだ。
ほのかに甘く心地良い酸味ある白酒。にごりなのに珍しく純米酒仕込なのである。精米率も65%と高い。
ラベル
購入した300mlの『八食酒屋限定品 三戸どんべり』は、瓶が新聞紙にくるまれて輪ゴムで留められている。
その上にラベが貼られている。雪に埋もれた小屋が描かれ、右から赤い文字で『家傳田舎仕込み 純米酒』、中央に黒い文字で『三戸のどんべり』、横に赤ベタ白抜きで『限定品』。
そして左には製造者や注意書きなど。新聞の上に貼ってある感じが何とも良いのである。
首の所には臙脂の字に白い縁取りの黒い文字で『八食酒屋限定品』と書かれた札が斜めに貼られている。いずれにしても何だか良い感じの外見である。
スペック
最後にこのお酒の基本情報。
産地:青森県
蔵元:八戸酒類
精米歩合:65%
酒米:青森県産米
アルコール度:15%
日本酒度:-24
酸度:1.7
アミノ酸度:-
酵母:-
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