普通だとなかなか辿り着かないようなお店と言うのがある。今までで1番そう感じたのが甲府にあるバー『馬酔木』↓。
佐賀「ふるかわ」
それに匹敵するのが今回のお店。そういうお店に限って想像以上に良かったりするのだが、ここもまさにそう言ったお店の1つと言って良いであろう。
アクセス
佐賀駅で電車を降りると『旅立ちの恵比寿』なる恵比寿様の像が出迎えてくれる。なんでも佐賀は日本一恵比寿様の数が多い街のようだ。
その数は長崎街道沿いを中心に街角や商家の片隅に何と約八百体もあるらしい。なぜそんなにあるのか？は例の如く諸説あるようなのでここでは割愛。
それで、そんな佐賀駅南口から歩くこと15分程、電飾看板が三か所8、9個ずつびっしりと並んだ雑居ビルに出くわす。
そこが『愛敬一番街』ビル。二階建てのそこそこ広いビルなのだが、そこが『一番街』なのだ。お店がある2F入口が示された所があるのでそこから入る。
この辺りをまだ日が明るいうちに歩くと、なかなか寂れた感が漂っている。とても満足度の高いお店などがあるようには思えないところだ。
実際、この『愛敬一番街』自体もそうだ。薄暗い廊下は一人で歩くのも躊躇するような雰囲気が漂っている。でもそこに『居酒屋ふるかわ』がある。
外観・店内
このお店の外観自体を見たらわかるだろうが、まず知らなければ入らないであろう、周りのスナックとほぼ変わらない雰囲気なのである。
そしてお店の中に入ってもその印象は拭い去ることは出来ない。本当にここで良かったのだろうか？大丈夫か？という不安が頭を擡げるような雑然とした印象。
でもまあそれもしばらくすれば杞憂だったことに気付く。でも逆に言えばしばらくしないとそうは思えないと言うのが正直なところ。
よく見れば、カウンターには大皿料理が並び、奥には日本酒がびっしりと入った冷蔵庫がある。それを冷静に見られたあたりから、このお店の印象が変わる。
ちなみに店内はカウンター席と小上がりの構成。決して広くはなく一人でも落ち着くし、大人数ではどのみち入れない。ちょうど良い大きさだ。
メニュー
先ずビールなら、 チェコ・ザーツ産のファインアロマホップを使っていて、ホップ自体を通常の3倍も使用している 『サッポロ・エーデルピルス』がお勧めだ。
お通しと言うにはあまりに立派な一品は、目の前に並んでいる大皿料理からの盛合わせが出てくる。
とにかくこれが美味しい。他の大皿料理も食べたくなるはずだ。だから追加してまた頂くことになるのだが、どれも本当に美味しい。
それとは別に注文した『刺身の盛り合わせ』は一人にしては随分と豪勢な感じである。いかにも居酒屋にしては、一人にしては、値が張りそうな感じでしょ？
そしてここではやはり特筆すべきは日本酒なのだ。
種類が豊富なこともあるが、他所では飲めないようなレアなものまで取り揃えている。
どうやらプライベート・ブランドとも言うべき、この店でしか飲むことが出来ないものまで多数あるようだった。
聴けばここのご主人は『The SAGA 認定酒』というものを年に二回選ぶ審査員になっているそうなのだ。
この認定酒は佐賀県産原料を100％使用、佐賀県内で製造されていることだけでなく、味や香りなど品質の面でも厳しく審査して認定するものらしい。
日本酒と焼酎が対象のようで、その選ぶ時のお話や女将さんの日本酒の蘊蓄などを色々聴けて楽しい。
そして、蔵で直接汲んできたものまである。商品化されているものではないので、当然ラベルすらないが、これがまた美味しかった。
まとめ
ここはまさに日本酒好きならかなりの満足感を得るに違いない。料理も間違いなく美味しい。ただそこそこの支払いになるのは覚悟すべきだ。
ただそれに見合うだけの満足を得ることが出来るはずだ。ただ普段使いではなかなか行けないかもだ。まあ飲み過ぎなければ大丈夫だろう。
「ふるかわ」基本情報
最後に『ふるかわ』の基本情報。
住所：佐賀県佐賀市愛敬町3-7 一番街 2F
電話： 0952-26-6380
営業時間： 17:00～23:00
日曜・祝日休
その他： 完全禁煙
カード不可
予約可
おひとりさま居心地レベル：★★★★★（5★満点）
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