1978年だから今から40年前のこと、宮城県の(株)浅見商店・勝来酒造(株)・(株)桜井酒造店・(株)松本酒造店の4社企業合同により新会社『一ノ蔵酒蔵』が誕生した。
一ノ蔵と言えば『無鑑査』シリーズがここを有名にしたと言って良いだろう。一級酒の品質の酒を政府の級別鑑査に申請せず『無監査』の名で二級酒の価格で販売したものだ。
この戦略は、他の蔵も追随することになり、日本酒の級別制度の廃止のきっかけとなったお酒なのだ。
今回はその一ノ蔵のひやおろしだ。
一ノ蔵 特別純米 ひやおろし
一ノ蔵のひやおろしのコンセプトは、
まるみとまろやかさを併せ持った軽快な味わい
だそうだ。
確かにスッキリとしたお酒で、でも旨みもちゃんと感じられる。そのあたりのバランスが絶妙な美味しいお酒が今回の『一ノ蔵 特別純米 ひやおろし』だ。
ラベル
確か以前は黒地に銀の文字のラベルだったと記憶しているのだが、以前とは違って上品な感じのラベルへと変化している。
光沢のある真珠のような色をベースにしており、そこに大きく金色の筆文字で『一ノ蔵』と書かれており、文字には立体感がある。
右の余白にはそして黒で『特別純米』、更に濃い赤で『ひやおろし』。
左の余白には落款風に『季節限定』、その下にはこの『一ノ蔵』の文字を書いた書家の青木喜山の名前と落款だろう。
裏には、
ひやおろしは、春先に搾ったお酒を適温でひと夏越させ、旨みとまるみを増した秋に火入れをせず、生詰めのまま出荷するお酒を指します。
一ノ蔵のひやおろしは、丸みとまろやかさを併せ持つ軽快な味わいを目指し、原料米や製造方法を吟味して酒造りを行いました。
すっきりとした軽やかさに、熟成によりもたらされる味わいが調和した本品は、食を引き立たせる食中酒として最適です。
この季節ならではの旬の味をお楽しみください。
とのことだ。こういう文章を読んで飲むと一層美味しく感じられるから不思議なものだ。
データ
原料米は蔵の華、精米歩合は60%。日本酒度-2~±0、酸度1.8~2.0、アミノ酸度1.0~1.2、アルコール度数16%、そして酵母は『きょうかい1701号』。
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