知っている方が楽しい!美味しい!誰にでもわかる日本酒豆知識…お米

名古屋-大甚本店

今回のテーマは『お米』

日本酒豆知識

知っている方が楽しいし美味しいだろうけど、結構日本酒に関する様々な言葉って、何となく聞いたことはあっても、それがどういうこと・ものなのか?は意外に説明できなかったりする。

なので、もっとわかり易く簡単に楽しく美味しくなるように、と考えたこのシリーズ。

酒づくりの工程は大きくは3つ

日本酒をつくる工程は大きくは3つに分かれているというのは前回の通りで、その3つとは、

・麹づくり
・酛づくり
・醪づくり

だったよね。

その中の最初の『麹づくり』が今回のテーマと思ったんだけど、いきなりそこから日本酒造りが始まるわけではない。ということで、今回は『お米』がテーマ。

一口にお米と言ってもいろいろある

一口に『お米』と言っても、実はいろいろとあるのだ。

農林水産省では、水田でつくられた『水稲うるち玄米』と『水稲もち玄米』、畑でつくられた『陸稲うるち玄米』と『陸稲もち玄米』、そしてお酒用の『醸造用玄米』に分けている。

このうちの『醸造用玄米』がいわゆる『酒造好適米』とか『心白米』と呼ばれるもので、主食用の一般米とは区別されている。よく知られているのは『山田錦』かな。

こんなに沢山ある醸造用玄米

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でも実際には、山田錦のように良く知られているものもあれば、それは聞いたことないなというものまで、その種類は200種類近くもあるのだ。こんな感じだ。

道府県別醸造用玄米

道府県品種
北海道きたしずく、吟風、彗星
青森県青系酒一八四号、古城錦、華想い、華吹雪、豊盃
岩手県ぎんおとめ、吟ぎんが、結の香
宮城県蔵の華、ひより、美山錦、山田錦
秋田県秋田酒こまち、秋の精、改良信交、吟の精、華吹雪、星あかり、美郷錦、美山錦
山形県羽州誉、改良信交、亀粋、京の華、五百万石、酒未来、龍の落とし子、
出羽燦々、出羽の里、豊国、美山錦、山酒四号、山田錦
福島県五百万石、華吹雪、美山錦、夢の香
茨城県五百万石、華吹雪、美山錦、夢の香
栃木県五百万石、とちぎ酒14、ひとごこち、玉栄、美山錦、山田錦、若水
群馬県五百万石、舞風、若水、改良信交
埼玉県さけ武蔵
千葉県五百万石、総の舞
神奈川県若水、山田錦
新潟県一本〆、雄町、菊水、越神楽、越淡麗、五百万石、たかね錦、八反錦二号、
北陸一二号、山田錦
富山県雄山錦、五百万石、富の香、美山錦、山田錦
石川県五百万石、石川門、北陸12号、山田錦
福井県五百万石、おくほまれ、越の雫、神力、山田錦
山梨県吟のさと、玉栄、ひとごこち、山田錦、夢山水
長野県ひとごこち、美山錦、金紋錦、しらかば錦、たかね錦
岐阜県五百万石、ひだほまれ
静岡県五百万石、誉富士、山田錦、若水
愛知県夢山水、若水、夢吟香
三重県伊勢錦、神の穂、五百万石、山田錦、弓形穂
滋賀県吟吹雪、玉栄、山田錦、滋賀渡船6号
京都府祝、五百万石、山田錦
大阪府雄町、五百万石、山田錦
兵庫県愛山、いにしえの舞、五百万石、白菊、新山田穂一号、神力、たかね錦、
但馬強力、杜氏の夢、野条穂、白鶴錦、兵庫北錦、兵庫恋錦、兵庫錦、兵庫夢錦、
フクノハナ、辨慶、山田錦、山田穂、渡船二号
奈良県露葉風、山田錦
和歌山県山田錦、五百万石、玉栄
鳥取県改良雄町、改良八反流、神の舞、五百万石、佐香錦、山田錦
島根県改良雄町、改良八反流、神の舞、五百万石、佐香錦
岡山県雄町、山田錦
広島県雄町、こいおまち、千本錦、八反、八反錦一号、山田錦
山口県五百万石、西都の雫、白鶴錦、山田錦
徳島県山田錦
香川県雄町、山田錦
愛媛県しずく媛、山田錦
高知県風鳴子、吟の夢、山田錦
福岡県山田錦、雄町、吟のさと、五百万石、壽限無
佐賀県西海134号、さがの華、山田錦
長崎県山田錦
熊本県山田錦、吟のさと、神力
大分県雄町、五百万石、山田錦、若水
宮崎県はなかぐら、山田錦

同じ醸造用玄米でもいくつかに分かれる

そして同じ醸造用玄米でも、

・特上
・特級
・1等
・2等
・3等
・規格外

に分かれる。

どういう基準で分けられるのか?というと、それは『整粒』の占める割合で決まる。『整粒』っていうのは、充分に成熟していて何の障害を受けていない粒のこと。

当然ながら、この割合が高いほど級は高い。特上は最低限度が90%で、以下特級80%、1等70%、2等60%、3等45%といった感じだ。他にも形質とか水分とか異物などの基準もあるけどそのあたりはスルーしよう。

それで、本醸造酒以上の特定名称酒の原料米には三等以上の品位の醸造用玄米、もしくは一般米のうるち玄米を使用していないとダメ。

そうそう、一般米の中にも酒づくりに使われるものもちゃんとある。『酒造適正米』と言われるものだ。代表格は漫画『夏子の酒』で有名な『亀の尾』などがそうだ。

ところで日本酒のお米が原料なのはあたりまえだけれど、その用途はいくつかに分かれる。そしてその割合も随分と違うのだ。

・麹米20~23%
・掛米70~73%
・酒母米7〜10%

だね。

これについてはまた別の機会に。

醸造用玄米の特徴

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それで、醸造用玄米は一般米と何が違うのか?

良く言われる話だけれど、食べて美味しいお米と酒づくりに適したお米は違うということだ。

では、醸造用玄米の特徴について。

タンパク質や脂質が少ない!

一般米にはお米のうまみやツヤを出す為にタンパク質や脂質が多く含まれているけど、お酒づくりには邪魔ものなのだ。

どう邪魔なのか?というと、タンパク質が多いと雑味が増える。脂質が多いと香りの成分が立ち上る際の妨げになるというわけ。

粒が大きくて粘り気がある!

お米は外側ほどタンパク質や脂質が多い。でも邪魔なので当然お米を削る。食用だと精米歩合は9割以上。でもお酒づくりだと、最低でも70%くらいになる。

削るわけだから大きい方が良いに決まっている。そして何十時間もかけて削られても割れない粘り気も必要になってくるのだ。

ちなみに精米にどれくらい時間がかかるのか?というと、

・60%…24時間
・50%…48時間
・40%…72時間

とかなり時間がかかる。

心白がある!

中心部の白色不透明な部分のことを『心白』というが、一般米にはほとんどこの心白は見られない。心白には邪魔なタンパク質や脂質が少ない。

ちなみに白濁して見えるのは心白の部分に隙間があるから。隙間があれば麹菌が根を伸ばしやすい。ということは、より強い糖化力のある米麹ができる。米麹のことはまた別の機会にするけど、要はそういうことなのだ。

というわけで…

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お酒づくりには『醸造用玄米』が用いられるということがわかった。その数は200種類近くもあって、特徴はタンパク質・脂質が少なく、粒が大きく、心白があること。

では、どの醸造用玄米が1番か?というのは愚問だね。もちろん米からつくられるのだからお米次第のところもあるけど、それだけで味わい全てが決まるわけではない。好みだってある。

でも、使われているお米で多少の特徴は出る。例えば『五百万石』なんかはやや硬くでスッキリとしたキレの良い味わいになる。

逆に『雄町』などは濃醇でしっかりとしたふくよかな旨みになるし、その血統を引く『山田錦』も香味に優れ、まろやかさのある、甘・辛・酸のバランスが良いものになる。

色々なお米を使ったものを呑んで、好みのお米を探してみるのも楽しいかもしれない。

ただ、どのお米を使っているか?をラベルに書いていないものもあるけどね。まあ先入観なしに呑んで色々楽しむ方が良いのかもしれない。

日本酒が出来上がるまでを知りたい!だったらこちらもどうぞ!!

この順番で読んでいけば日本酒が出来上がるまでがわかる!

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