刈穂 山廃仕込純米酒 ひやおろし
天智天皇(626年-671年)の和歌、
秋の田のかりほの庵の苫をあらみ我が衣手は露にぬれつつ
が『刈穂』の酒名の由来。
刈穂を醸する『秋田清酒』の創業は1913年(大正2年)、今も使われている蔵づくりの建物は、1850年(嘉永3年)に建てられたものだそうだ。
刈穂のお酒というと辛口のお酒というイメージ。日本酒を飲み始めた頃によくここのお酒を飲んでいた記憶がある。
今回のお酒は『刈穂 山廃仕込純米酒 ひやおろし 29BY』。
美山錦を蔵伝承の山廃仕込みで醸造した純米酒を上槽後速やかに火入れ、春から晩夏までのゆったりとした温度変化の中で貯蔵熟成させた秋酒のひやおろし。
瓶詰め時に火入れをしていない数量限定の生詰で、長期低温発酵による旨みと山廃仕込みの酸味のバランスが非常に良く、とても飲み易いが、実は深みのある味。
ラベル
ラベルは凝ったものではない。白をベースにしたもので、稲穂を思わせる『刈穂』の大きな筆文字が真ん中にどっしりと構える。
赤地に白で『山廃仕込純米酒』の文字が右上に、左下には『豊穣乃醁酒』に落款。バランスがとても良い。
瓶の細い部分には『爽秋ひやおろし』の文字と紅葉のイラスト。
全体的にラベルとしては面白味に欠けるところもあるが、中身は本当に素晴らしい。なので却ってこの感じが逆に良いのかもしれない。
データ
アルコール度数は15~16%、精米歩合は60%でお米は美山錦。日本酒度は+4で、酸度は1.4、アミノ酸度は1.0、酵母は協会901号が使われている。
Comment