今回のテーマは精米後の『枯らしと洗米と浸漬と水切り』
知っている方が楽しいし美味しいだろうけど、結構日本酒に関する様々な言葉って、何となく聞いたことはあっても、それがどういうこと・ものなのか?は意外に説明できなかったりする。
なので、もっとわかり易く簡単に楽しく美味しくなるように、と考えたこのシリーズ。今回は『枯らしと洗米と浸漬と水切り』について。
さて、お米を精米した後はどうするのか?
それが『枯らしと洗米と浸漬と水切り』になる。
枯らし
精米したてのお米は摩擦熱を含んでいるので、水分を奪われてしまうので乾燥している。
この乾燥したままで水で洗ったり、水に漬けたりするとお米が割れてしまうので、熱を下げ、本来お米に含まれる水分を取り戻すために2〜3週間、冷暗所に保管する。
これが『枯らし』だね。
洗米
精米したお米の表面には米ぬかが大量に残っている。米ぬかには雑味の原因となるアミノ酸が大量に含まれているので、しっかり洗って落とす必要があるのだ。
これをきれいに取り除く作業が『洗米』だね。
普通酒なんかだと機械で一度に大量に洗米するけど、もっと良いお酒は『限定吸水』と言って、小分けにして少しづつ洗っていく。
浸漬
洗っている時から既にお米は水分を吸収し始めるんだけど、今度はそのお米を10~15℃くらいのお水に浸して更に水分を吸わせるんだ。
では、どれだけ水を吸わせるか?はどんなお米を使っているのか?でも違うし、目指す酒質によっても違ってくる。
当然ながら、天候、気温、湿度、水温などによっても違うし、水から上げた後もしばらく吸水しつづけるので、その時間も計算に入れて時間を判断するのだ。
そして、精米歩合が高くなるほど吸水速度が速くなる。吸い過ぎると蒸米が柔らかくなり美味しいお酒ができなくなる。
そういう意味ではかなり重要な作業で、秒単位で調整するんだから結構大変だ。
水切り
予定の吸水時間となったら、水から引き上げて余分な水分を切る。それが『水切り』。
この水切りの時間も浸漬時間や次の蒸す時間によってやはり違ってくるのだ。
というわけで…
精米後のお米と水の合体は非常に繊細なものなんだということがわかったよね。洗米は機械で行う場合もあるけど手で行う場合もある。手で洗うのは、寒い時に冷たい水で洗うんだから結構大変な作業のはずだ。
そうやって美味しいお酒がつくられていくんだよな。そう思いながら呑めば一層美味しく感じるはずだ。
日本酒が出来上がるまでを知りたい!だったらこちらもどうぞ!!
この順番で読んでいけば日本酒が出来上がるまでがわかる!
Comment