今回は宮城県の一ノ蔵酒造のお酒。
一ノ蔵 特別純米 生酒 ふゆみずたんぼ
『一ノ蔵 特別純米 生酒 ふゆみずたんぼ』である。
聞き慣れない『ふゆみずたんぼ』とは、稲刈り後の冬の間も水を張った水田のことで、冬期湛水水田とも言う。
冬も水を張ったままの田んぼは菌類などの微生物やイトミミズが発生し、それらや落ちモミを捕食する水鳥の越冬地ともなる。
水鳥が落とすリン酸を含む糞や、藁・稲株が分解されて翌年の肥料となり、イトミミズが雑草の育成を抑え、蛙や蜘蛛等が害虫を駆除する等、無農薬・無化学肥料栽培に適した環境になる。
蔵元近くのラムサール条約湿地として登録された蕪栗沼周辺には、この冬期湛水水田の田んぼがあって、そこで有機栽培されたササニシキを100%使用した特別純米酒がこのお酒。
柔らかな口当たり、生酒のフレッシュな香りの涼やかなお酒である。華やかな上立ち香と軽やかな含み香、キレの良い後味の美味しいお酒。
ラベル
紺地に金文字で『一ノ蔵』と真ん中に大きく描かれている。この色の組み合わせは綺麗だ。
製造年月が白抜きで書かれているがもう少し下にずれている方が良いのにと思う。一ノ蔵の文字の右には白い文字で『ふゆみずたんぼ 特別純米生酒』。
データ
最後にこのお酒の基本情報。
産地:宮城県
蔵元:一ノ蔵酒造
精米歩合:55%
酒米:ササニシキ
アルコール度:16%
日本酒度:-3~-1
酸度:1.6~1.8
アミノ酸度:1.6~1.8
酵母:宮城酵母
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Comment
ふゆみずたんぼって素敵な言葉ですね。
十分な栄養を含んだ美味しいお米からできる日本酒。
このシリーズも各地のお酒や肴、お店の雰囲気などを楽しませていただいております。
確かに製造年月日はあと四ミリぐらい下の方が良いかもと思いました。
単純に『ふゆみずたんぼ』って言葉で購入しましたが
美味しいお酒でした