渡邊酒造の新酒生原酒『旭興 特別純米 無濾過生原酒 直汲み 夢ささら』
つい先日呑んだ『旭興 山廃純米吟醸 辛口 木桶仕込』は山廃の純米吟醸だったが、今回呑んだのは渡邉酒造の新酒。
なるべく空気に触れさせないように丁寧に直汲みされたお酒を、そのまま瓶詰めしたおりがらみ生原酒だ。
お米は『夢さらら』
このお酒のお米には、栃木県が13年もかけて開発した酒造好適米『夢ささら』が使われている。
この『夢ささら』は、酒米の王様『山田錦』と病気に強い『T酒25』を掛け合わせたもので、栃木県農業試験場が2005年から育成を開始した品種。
その後、改良を重ねて2018年2月に正式に品種登録されたものだから、まだまだ新しい品種だけれど、栃木の多くの蔵元がこのお米を使ってお酒をつくっている。
名前の『ささら』はお酒づくりに使う桶や樽を洗う時に使われた竹や細い木などを束ねた道具の名前からきている。漢字で書くと『簓』。
酵母は協会1801&T-S
使われている酵母は『1801+T-S』。
『1801』は協会酵母だね。平成18年(2006)から頒布されているもので、全国新酒鑑評会に出品する大吟醸酒には、全国の酒蔵の多くがこの酵母を使って金賞を獲得。大吟醸酒用酵母としての地位を確立している。
もう1つの『T-S』の方は、栃木県の酵母。この酵母でイソアミル系(バナナや洋ナシ)の穏やかな香りになる。
呑んでみると、特別純米ではあるが香りは意外に華やか。米の旨味・甘味が良く感じられて、酸は控えめ。瑞々しくフレッシュでフルーティー。呑み易いのでどんどん呑めちゃうお酒だ。
新酒の硬さも残らずとにかく美味しい。
ラベル
ラベルの地は指紋みたいに見える細かい線がブルーの箔押し。光の具合でとてもキレイに光る。もちろん指紋を意図したものではないだろうが最初そう見えたのだ。
真ん中には『旭興』の髭文字が大きすぎることなくどんと据えられている。その左下には落款『渡邉謹醸』の赤がポイントになっている。
その下には『KYOKUKO』、『WATANABE SHUZO CO.,LTD』。
右には 『特別純米 無濾過生原酒』。更に右端には裏ラベルもあるんだけど、同じようにお酒のデータが書かれている。
左には『直汲み』の水色の文字。瓶自体もブルーで、何だか夏酒のような雰囲気の外見だ。
ラベルの右上には、お米の形の赤い地に金で使用している『栃木県 大田原市産 夢さらさ』。
裏ラベルにはシンプルにデータが書かれている。
データ
では、最後にこのお酒のデータ。
産地 | 栃木県 | 容量 | 1800ml |
蔵元 | 渡邉酒造(旭興) | 日本酒度 | -1 |
度数 | 16% | 酸度 | 1.4 |
精米歩合 | 55% | アミノ酸度 | 非公開 |
原料米 | 夢ささら | 酵母 | 1801+T-S |
ちなみにラベルのデータの読み方についてはこちらをどうぞ。
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