出羽桜酒造
今回は山形県の出羽桜酒造の定番『出羽桜 純米吟醸 生酒 出羽燦々誕生記念』。
蔵元の『出羽桜酒造』の創業者は仲野清五郎と言う人。仲野家先祖は近江商人。何代か後に地主となり多くの分家が生まれ、造り酒屋や醤油屋など様々な商売を行っていったそうだ。
1855年(安政二年)に仲野清五郎が本家より分家、造り酒屋を始め、熊正宗と言う銘柄とした。これが出羽桜のルーツ。
仲野清五郎の二男である仲野清次郎は最初は醤油屋 だったが、やがて『白梅』
醸造元として酒造業を興す。
最初の『熊政宗』醸造元、二男の『白梅』醸造元以外には『白菊』醸造元があったようだが、結局、昭和十八年の企業整備 『出羽桜酒造(旧白梅醸造元)のみが存続。
ちなみに『出羽桜』は一部の高級酒のみに使われていた銘柄名だったが、『白梅』は他にもその名前があったことから『出羽桜』1本になっていったようだ。
この銘柄は山形県の元の『出羽国』、『桜』の名所として知られる舞鶴山から『出羽桜』と命名されたのが始まりだとか。
出羽燦々
そんな出羽桜酒造の『出羽桜 純米吟醸 生酒 出羽燦々誕生記念』は山形県でだけで栽培されている酒造好適米の誕生以来つくられているものだ。
この『出羽燦々』の父は華吹雪で、母が美山錦。開発には11年もかかり、1985年に山形県オリジナルの酒米第一号として誕生している。
出羽桜 純米吟醸 生酒 出羽燦々誕生記念
出羽桜酒造に多いメロンを思わせるような吟醸香、そして生酒ならではのフレッシュな口当たりで飲み易いし美味しい。日本酒を良く飲むようになるキッカケにもなったお酒だ。
ラベル
和紙に『出羽桜』の大胆ではあるが荒々しくはない少し可愛らしい筆文字が映える。赤の桜の柄の落款がそこにかかっているのがアクセントになっている。
右には『純米吟醸酒』、左には『出羽燦々誕生記念』に落款に製造年月。バランスがとても良いし、意外にありそうでない、印象深いラベルだ。
首の所には楕円形のシールが貼られている。青に白抜きの山のイラストのところには『酒米出羽燦々使用 純正 山形酒審査会認定』と書かれている。
更にその下には『GI YAMAGATA』の文字、更にその下には『純米吟醸酒 DEWA33』。
この『DEWA33』は米・麹・酵母を全て山形県産のものとした純米吟醸の規格を満たしてなおかつ一定水準以上の酒質に合格したものだけが認められるもの。
そして『GI YAMAGATA』は国が産地を保証する制度のことで『Geographical Indication=地理的表示保証制度』。
データ
最後に『出羽桜 純米吟醸 生酒 出羽燦々誕生記念』の基本情報。
産地:山形県
蔵元:出羽桜酒造
精米歩合:50%
酒米:出羽燦々
アルコール度:15.8度
日本酒度: +4
酸度: 1.4
アミノ酸度:非公開
酵母:山形酵母KA
Comment