
サント・トメ教会
ここももちろん次回行った時も、
過去2回同様に間違いなく訪れたい場所。
それがサント・トメ教会、
Iglesia de Santo Tomé 。
元々は、
レオン王アルフォンソ6世がこの都市の再征服後に設立。
11世紀の古いイスラム教における礼拝堂モスクを、
キリスト教の教会に転用されたもの。
ただ荒廃が激しかったために、
14世紀初頭に再建されている。
教会としてはそんなに大きくはなくて、
案外こじんまりとしている。
古いミナレット(モスクの塔)は、
ムデハル様式の鐘楼に改造されている。
礼拝堂は、
全部で5つある。
メイン・チャペル
メイン・チャペル、
Capilla mayor。
フランドル・ゴシックとカスティーリャ・ムデハルが融合した、
カトリック君主のゴシックとして知られる様式。
8角形の星型丸天井を柱で支えたアーチは、
4人の伝道師の像で飾られたコーベルで支えられている。
ドロロサ礼拝堂
ドロロサ礼拝堂、
Capilla de la Dolorosa。
ドロロサは、
苦しいとか悲しいの意味。
聖母マリアと聖ヨハネ、
2つの優れたバロック彫刻がある。
エンカルナシオン礼拝堂
エンカルナシオン礼拝堂、
Capilla de la Encarnación。
エンカルナシオンは、
権化・化身・具現といった意味がある。
ディエゴ・デ・ベラスコ・デ・アビラの彫刻、
エルナンド・デ・アビラの絵画がある。
ビルヘン・デ・モンテ-シオン礼拝堂
ビルヘン・デ・モンテ-シオン礼拝堂、
Capilla de la Virgen de Monte-Sión。
2つの十字アーチで覆われていて、
外側にはルネッサンス時代の洗礼盤がある。
コンセプシオン礼拝堂
コンセプシオン礼拝堂、
Capilla de la Concepción。
コンセプシオンは、
受胎の意味がある。
オルガス領主の埋葬地として機能、
ここにあのエル・グレコの『オルガス伯の埋葬』がある。
オルガス領主ゴンサロ・ルイス・デ・トレド
サント・トメ教会14世紀の再建は、
オルガス領主ゴンサロ・ルイス・デ・トレドによって行われた。
ドン・ゴンサロはサント・トメ以外の教会の修復や、
サン・アントン病院の創設などトレドのために尽くした人物。
このドン・ゴンサロが、
この教会を有名にしたエル・グレコ『オルガス伯の埋葬』のオルガス伯。
絵画の原題は、
El entierro del conde de Orgaz。
Conde はスペインでは貴族の称号で伯爵に相当するものなので、
伯爵そのものではない。
1323年12月3日に亡くなった時は、
遺体にトレド職人によって彫られた最高級の甲冑が着せられた。
街の通りを通った行列には、
庶民や聖職者や騎士や貴族など多くの人々が同行した。
埋葬地サント・トメ教会では祈りはすでに終わっていて、
遺体を墓に引き渡す準備をしていた時に奇跡が起こる。
上からの非常に強い光が、
すべてを照らす。
そこにいた人たちは、
どのようにドン・ゴンサロが亡くなったのかを見ることができた。
そして、
聖アウグスティヌスと聖ステファノが降りてくる。
片方は遺体の肩を掴み、
もう片方は足を掴んで墓まで運びこう言ったとされる。
Tal galardón recibe quien a Dios y a sus santos sirve、
このような報いは神と聖徒に仕える者に与えられる。
そして、
聖人たちはその姿を消したと言われる。
オルガス伯の埋葬
この時の奇跡を描いたものがエル・グレコのオルガス伯の埋葬、
El entierro del conde de Orgaz。
4.80 x 3.60mの大きなキャンバスに描かれた油彩で、
1586-1588年にマニエリスム様式で描かれたもの。
絵は、
大きく上下2つのパートに分かれている。
下は地上の死であり、
上は天国を表している。
上下2つのパートの真ん中に天使が描かれ、
地上と天国の世界をつなぐ役目を果たしている。
その天使が抱えているのは、
生まれたばかりの赤ん坊の姿をした死者ドン・ゴンサロの魂。
地上
参列者の1列目左の方でこちらを向いて2人の聖人を左手で指差す少年は、
グレコの息子ホルヘ・マヌエル。
右手の方は下を指していて、
これはドン・ゴンサロのお墓を示している。
ポケットからのぞくハンカチには、
Domenikos Theotokopoulo と書かれている。
これは、
グレコの本名ドメニコ・テオトコプーロスのサイン。
そして、
息子が生まれた1578年の文字も刻まれている。
参列者の2列目、
もう1人こちらに目を向けている人物がいる。
こちらが、
グレコ本人。
ここに集っている人々は、
1323年の人々ではなくグレコが生きた時代の人々。
ある程度、
それぞれが誰なのか?を特定できるようだ。
とは言え、
聞かされたところで殆どわからない。
長い杖の先の磔刑像も天使と同様、
天と地をつなぐ役割を果たしている。
天上
天上には、
ギリシャ正教会のビザンティン様式のイコンによく見られる伝統的な構図。
聖母マリアと洗礼者ヨハネと、
イエス・キリストが三角形を形づくっている。
1番上の中央には白を身に纏ったイエス・キリストが、
玉座に座ったような姿で描かれている。
青と赤を纏ったマリアの視線は、
地上へと注がれている。
ラクダの皮を腰に巻いた洗礼者ヨハネは、
キリストに何かを問い掛けているようだ。
聖母の横には、
天国への扉の鍵を手にした黄色い衣装の聖ペテロ。
イエスの右手は、
その聖ペドロの方を指差している。
聖ペドロの下の雲の上には、
ハープを弾くダヴィデ。
そして、
十戒の石板を手にするモーゼと箱船に手を掛けているノア。
洗礼者ヨハネの後ろには、
聖ヤコブに聖パブロ。
その数人後ろの黄色い服は、
当時のローマ法王シクストゥス5世。
更に聖トマス(サント・トメ)、
そして当時存命中のスペイン国王フェリペ2世も登場している。
写真で見ても素晴らしいけれど、
ホンモノはやはり違う。
今でも非常に印象に残っているこの作品、
3度目はいつになるだろうか?
基本情報
| Pl. del Conde, 4, 45002 Toledo Ver Mapa | |
| Ver Mapa | |
| 無休 | |
| 4.00€ | |
| 1時間 | |
| × | |
| Iglesia de Santo Tomé |



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