
形容詞と名詞の性別・数を一致させる?
そもそも、
スペイン語では冠詞や形容詞と名詞の性別・数を一致させるというルール=性数一致がある。
なので、
先ず名詞の性・数がわからないとダメだよなと思ったわけで。
今回は、
その名詞の性・数を調べてみた。
ちなみに、
スペイン語の名詞は
スペイン語の名詞の性と数は4つ
その名詞の性・数、
要はこの4つになる。
性 | 数 | 定冠詞 | 不定冠詞 | 形容詞例 |
---|---|---|---|---|
男性名詞 | 単数 | el | un | alto(背の高い) |
男性名詞 | 複数 | los | unos | altos |
女性名詞 | 単数 | la | una | alta |
女性名詞 | 複数 | las | unas | altas |
これに合わせて、
冠詞や形容詞が変化する。
名詞の性別
名詞に性別があって男女に分かれるなんて、
ちょっと今の時代にはそぐわない気がしないでもないけど昔からあるものだから仕方がない。
スペインだけじゃあない名詞の性
これって何もスペイン語だけというわけではなくて、
ドイツ語・フランス語・イタリア語・ロシア語なんかもやはり名詞の性はある。
そして、
ドイツ語やロシア語には中性名詞まである(スペイン語にはない)。
とは言えコレは文法上の性であっていわゆる男性・女性とは何か関係があるのか?
というと全く関係がないわけでもないらしい。
多くの場合は男性的なものが男性名詞であり、
女性的なものが女性名詞ということみたいだけど簡単に区別できるんだろうか?
例えば madre=マドレ=母 なら女性名詞だし、
padre=パドレ=父 なら男性名詞だというのはまあそうなんだろうなという感じ。
日本語では男性名詞とか女性名詞はないけど、
日本人なら例えば太郎だったら男だなとか花子は女でしょうとなる。
そういう感じで、
その国の人にとっては知らない単語でも殆ど区別できるらしい。
なるほど、
でも自分はスペイン人じゃないから区別できない。
ただこれによって冠詞や形容詞や動詞の活用に影響を与える以上全く知らないというのもなあ、
とは思うけど旅行に行ってちょっと話せたら良いなだったら知らなくても良さそうだけど。
規則性はあるのか?
とは言え、
なかなか面白そうなのでもう少し掘ってみる。
どうやって見分けるのか?
がやはり気になるわけで。
自然の性別がある名詞の場合はその性別が名詞の性に反映されるから、
これはわかり易い。
でも性別のないものだと、
全くわからない。
何か男性名詞と女性名詞の見分けがつく規則性みたいなものはないのかな?
と思ったらやはりあった。
1 自然の性別がある名詞の場合はその性別が名詞の性に反映される
2 l, o, n, r, e, s が語尾だと男性名詞 ※殆どが o で終わる
3 d, ón, a, z, is, ie が語尾だと女性名詞 ※殆どが a で終わる
これはなかなかわかり易い規則性だけど、
当然例外もあるはずで。
これはもう覚えるしかないみたいだけど、
そんなに覚えなければ旅行にも行けないよ的な単語はなさそうだ。
語尾 | 例外 |
---|---|
-a だけど男性名詞 | día=ディア=日. clima=クリマ=気候. mapa=マパ=地図… |
-o だけど男性名詞 | mano=マノ=手. foto=フォト=写真. moto=モト=オートバイ… |
例外の中の foto は fotografía=フォトグラフィイアの、
moto は motocicleta=モトシクレタ の略だから例外とも言えないけど。
ちなみに 語尾が -a のうち -ma が語尾の単語は、
その半分以上が男性名詞みたいだ。
この -ma で終わっているものの多くはギリシャ語派生のもので、
それらは全て男性名詞になる。
単語の作り方
自然の性がある単語は、
基本的に男性名詞から女性名詞をつくる。
例えば、
こんな感じ。
語尾 | つくりかた | 男性 | 女性 |
---|---|---|---|
-o | o をa に 替える | niño=ニイニヨ=子供 chico=チコ=若者 hermano=エルマアノ=兄弟(姉妹) | niña=ニイニヤ chica=チカ hermana=エルマアナ |
-子音 | a を最後に 付ける | español=エスパニヨォル=スペイン人 profesor=プロフェソル=教師 pintor=ピントル=画家 | española=エスパニヨォラ profesora=プロフェソル pintora=ピントラ |
不規則系1 | — | rey=レレイ=王(王女) actor=アクトル=俳優 | reina=レレイナ actriz=アクトリス |
不規則系2 | — | hombre=オンブレ=男性 padre=パドレ=女性 | mujer=ムヘル=父親 madre=マドレ=母親 |
-ante, -ista | 男女同形 | estudiante=エストゥデイアンテ cantante=カンタンテ artista=アルティスタ pianista=ピアニスタ | estudiante=学生 cantante=歌手 artista=アーティスト pianista=ピアニスト |
¿Qué es esto?
ちなみに コレは何ですか?と訊く時、
コレ が男性名詞・女性名詞で本来は違ってくるわけだけどわからないから訊くわけで。
答えだったら コレ が男性名詞なら éste だし、
女性名詞なら ésta になる。
この2つは estar 動詞の変化形で、
estar 動詞 は ser 動詞 と共に英語の be 動詞 みたいなもの。
これについては、
また別でお勉強したい。
それで コレは何ですか?となれば、
¿Qué es esto?=ケエセスト?=コレは何ですか? となる。
qué は疑問詞で、
何・どんな を意味する。
es は、
ser の直説法現在の三人称単数で ~です の意味になる。
esto は コレ を意味する指示代名詞だけど、
中性形なので コレ が男性名詞?女性名詞?は関係ない。
そして、
コレ だけではなくて ソレ とか アレ の訊き方だってもちろんある。

¿Qué es esto?
ケエセスト?
コレは何ですか?
¿Qué es eso?
ケエセソ?
ソレは何ですか?
¿Qué es aquello?
ケエサケイヨ?
アレは何ですか?
名詞の数
名詞には性だけではなくて、
単数形と複数形がある。
どのように複数形をつくるのか?
と言うのが以下。
冠詞に慣れるために、
冠詞も付けて例を挙げておく。
単語 | つくりかた | 例 |
---|---|---|
アクセントなし 母音 で終わる単語 | s を付ける | la casa=la-ca-sa=ラカサ=家 ➤ las casas=las-ca-sas=ラスカサス |
アクセントあり 母音 で終わる単語 | s または es を付ける | el café=el ca-fe=エルカフェ=コーヒー ➤ los cafés=los-ca-fes=ロスカフェス el esquí=el-es-ki=エレスキ=スキー板 ➤ los esquíes=lo-ses-ki-es=ロセスキエス |
íon, és で終わる単語 | es を付けて アクセント外す | la estacíon=la-es-ta-sion=ラエスタシィオン=駅 ➤ las estaciones=la-ses-ta-sio-nes=ラセエスタシィオネス el japonés=エルハポネス=日本人 ➤ los japoneses=ロスハポネセス |
子音 で終わる単語 | es を付ける | el rey=el rey=エルレイ=王 ➤ los reyes=los-rey-es=ロスレイエス |
z で終わる単語 | z を c に変えて es を付ける | la cruz=la-cluz=ラクルス=十字架 ➤ las cruces=las-cru-ces=ラスクルセス |
アクセントない 母音+s | 何も付けず そのままで複数形 | paraguas=pa-ra-guas=パラグウアス ➤ paraguas=pa-ra-guas=パラグウアス |
単数形の時にはないアクセント記号が複数形だと付いたり、
単数形ではあったアクセント記号が複数形で無くなるものもある。
例えばアクセント記号が複数形だと付く例としては、
examen=イクサメン=試験 ➤ exámenes=イクサメネス。
複数形では無くなる例としては、
canción=カナシオン=歌 ➤ canciones=カナシオネス。
アクセント記号が付く付かないは別として、
アクセントの場所は同じだけど。
ちなみに性が異なる複数の人・物をまとめて指す場合はどうなるのか?
というと男性複数形となる。
1人も男性を含まない場合だけ、
女性複数形になる。
というわけで…
今回のお役立ちスペイン語は文法編で、
名詞の性別と数について調べた覚え書き。
文法を掘り出すとなかなか面白いんだけど、
スペイン語のフレーズをちゃんと言えるようになりたいわけで。
でも、
その為にはやはり必要なんだろうか?と思いながらも面白いので調べてしまうのだ。
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