
グエル別邸
グエル別邸、
Pavellons Güell 。
グエルのためのガウディ最初の仕事
エウセビオ・グエルのためのガウディ最初の仕事、
1884-1887年のもの。
初代グエル伯爵エウセビ・グエル・イ・バチガルピ(Eusebi Güell i Bacigalupi)、
実業家である政治家でありガウディのパトロンでもあった人。
1878年パリ万国博覧会でガウディが手袋商人エステベ・コメーリャのためにデザインした、
展示ケースをグエルが目にしたときに2人の関係が始まっている。
2018年6月から工事のため閉館していて、
今のところいつ開館するのか?はわからない。
ここではガウディが境界壁や展望台やゴールのパビリオンやアクセスゲート、
2つの噴水やパーゴラや様々な種類の地中海植物を植えた庭園の一部を設計している。
邸宅は現存していなくて、
厩舎と調教舎と門衛館と正門と塀が残るのみ。
当時も外から眺めるだけだったが、
少し前までは中にな入れたようだ。
ただ今現在は閉館中で外から眺めるだけになっているけど、
それでも行く価値は充分にある。
訪れたことを忘れてしまっていることも多いのに、
ココはしっかりと記憶に残っているくらいだからやはりインパクトがあったんだと思う。
特に、
門は今でもよく覚えている。
ドラゴンの門
その門が、
ココでの1番の見どころといっても過言ではない鉄製のドラゴンの門。
伝統的な鉄の素材である錬鉄と、
新種の鉄の素材である形鋼を用いている。
デザインはガウディで、
バジェット・アンド・ピケが制作したもの。
門の支柱にはグエルの頭文字のG、
そして先端にはリンゴの実がある。
これはヘラクレスの12の功業の内の1つ、
ヘラクレスがヘスペリデスの園から黄金のリンゴを盗み出すという話からきているとか。
ヘスペリデスの園の護っていたのが百の頭を持つ竜ラードーンで、
リンゴの木の周りにぐるぐる巻き付いて番をしていたという。
ちなみにヘラクレスの12の功業とは、
女神ヘラに引き起こされた狂気の中で妻子を殺した罪を許してもらうための苦行のこと。
01: ネメアのライオン – ネメアの谷の巨大なライオンを殺して毛皮を持ち帰ること
02: レルネのヒュドラ退治 – レルネの沼に住み9つの首を持つ大蛇を倒すこと
03: ケリュネイアの魔の鹿の捕獲 – ケリュネイアの青銅の蹄を持つ巨大な雌鹿の生け捕り
04: エリュマントス山の猪の捕獲 – エリュマントス山に棲む獰猛な大猪の生け捕り
05: アウゲイアスの家畜小屋掃除 – アウゲイアス王の馬小屋を1日で掃除すること
06: ステュムパリデス沼地の怪鳥の退治 – ステュムファロス湖の鳥を遠くへ追い払うこと
07: クレタ島の牡牛の捕獲 – クレタ島の牡牛の生け捕り
08: ディオメデスの人喰い馬の退治 – ディオメデスから人喰い馬を奪い取ること
09: ヒッポリュテの帯の入手 – アマゾン族女王ヒッポリュテの腰帯を持ってくること
10: ゲリュオンとの戦い – エリュテア島の巨人ゲリュオンの牛の群れを盗むこと
11: 黄金のリンゴの入手 – ヘスペリデスの庭から黄金のリンゴを手に入れること
12: 番犬ケルベロスの捕獲 – ケルベロスを無傷で冥界から連れてくること
中央のドラゴンはこうもりのような羽を持っていて、
大きく開いた口とそこから出ている舌はかなり印象に残る。
完成当時は金・赤・青の彩色されていてガラスの目が付いていて、
門扉が開くと動く仕掛けになっていたらしい。
当時の色合いは1度見てみたいけど、
今の彩色なしの方が良い気がする。
とにかく非常に印象深い門で、
たかが門だけどされど門なのである。
他の門
元はグエル別邸の敷地で今ではバルセロナ大学の敷地になっている場所には、
他にもガウディがデザインした2つの門がある。
1つはバルセロナ大学薬学部にあるレンガの東門、
Porta Est Finca Güell 。
レンガと白・茶色のセラミックタイルで建てられたもので、
2つの尖塔と半円形の胸壁。
もう1つはレンガと白・緑色のセラミックタイルの南門、
Las puertas de finca Guell 。
この門に取り付けられていた鉄製の門は、
今ではグエル公園のガウディの家博物館に移されている。
ドラゴンの門である北門とここに出てきた東門と南門、
じゃあ西門は?というとこれは無いみたいだ。
別でヘスペリデスの庭園への門という鉄製の門があるけど、
これは錠前屋から1901年作製の錬鉄製もので Hortus Hesperidum という看板が掲げられている。
門番小屋と厩舎
中央にあるドラゴンの門の左右には、
門番小屋と厩舎がある。
門番小屋は半球型のドームがのっている母屋のような部分があり、
その両側に立方体の形の建物。
厩舎は床が張られていて、
2m間隔で並んだ煉瓦作りのアーチが美しい。
これらは現在見ることは叶わなみたいだけど、
次回訪れる頃には公開されているだろうか?
まあされていなくても、
外から見られるだけでも行っておきたいところではある。
ヘラクレスの噴水とパーゴラ
グエル別邸の近くにあるペドラルベス庭園には、
ガウディがデザインしたヘラクレスの噴水とパーゴラがある。
以前訪れた際には、
他の門のことやこのヘラクレスの噴水とパーゴラのこと自体を全く知らなかった。
新たな情報は新しい欲求を生むこととなり、
知ってしまった以上見たいとなるのは仕方がない。
基本情報
![]() | Av. de Pedralbes, 7, Les Corts, 08034 Barcelona Ver Mapa |
![]() | ・地下鉄: Maria Cristina L3 徒歩10分 ・バス1: Pl Pius XII 63, 78, V5 徒歩3分 ・バス2: Pl Pius XII – Av Pedralbes 113 ・バス3: Diagonal – Pl Pius XII M14, N12, X30.43.79 |
![]() | 24H ※外から眺める分にはいつでも見られる |
![]() | だから休みは無し |
![]() | よって無料 |
![]() | ※グエル別邸からパーゴラまでは徒歩6分 ※パーゴラからヘラクレスの噴水までは徒歩1分 ※ヘラクレスの噴水から東門までは徒歩10分 ※東門から南門までは徒歩6分 ※グエル別邸30分-それ以外を10分とすると1時間40分ちょっとになるはず |
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