
カサ・アマトリェール
ガウディ以外の建築物で行っておきたいところがいくつかあって、
ここまで訪れると結構時間が必要になり滞在日数も増えるかもだけど一応挙げていってみる。
先ずはカサ・バトリョのお隣にあるカサ・アマトリェール、
Casa Amatller 。
これはカタルーニャ地方で花開いたムダルニズマ(モデルニスモ)を代表する建築家の1人、
ジュゼップ・プッチ・イ・カダファルクの作品。
元々は1875 年にマリア・マルトレル・イ・ペーニャの依頼で、
建築家のアントニ・ロバートが設計したもの。
その後1898年にチョコレート産業家アントニ・アマトリェール・イ・コスタがこの土地を購入、
カダファルクに改修と屋上の写真工房の建設を依頼したものが今のカサ・アマトリェール。
スペインで最も古いチョコレートブランドがアマトリェールで、
パッケージにはアルフォンス・ミュシャのデザインが施されていている。
これはアマトリェールの3代目、
この建物の依頼主であるアントニがミュシャのパトロンだったため。
小さな宮殿のような外観は典型的なアーバン・ゴシック様式で、
タイルで装飾された階段状の上部にまず目が当然行く。
その家にどんな人が住んでいるのかを表現している外壁のレリーフは、
依頼者のチョコレート製造や写真家や陶器収集家としての側面を表している。
アーモンドの木の花を形にした装飾モチーフや錬鉄、
2階の右の窓の上のアマトリェールの A の上のガーゴイル。
ステンドグラスの扉や天井、
素晴らしい装飾の照明や美しいモザイク画の床など見応えがありそうだ。
基本情報
![]() | Pg. de Gràcia, 41, L’Eixample, 08007 Barcelona Ver Mapa |
![]() | ・地下鉄: Passeig de Gràcia L3 徒歩1分 ・レンフェ: Passeig de Gràcia 徒歩1分 ・バス: Pg de Gràcia – Consell de Cent 7.22.24, N4.5.6.9, V15 |
![]() | 4~10月: 09:30-20:00 11~3月: 09:30-18:00 |
![]() | 12/25, 1/7-14 |
![]() | 20€(オンライン価格は21€) ※10:00-19:00 30分刻み ※3カ月先の月末まで購入可 ※オーディオガイド(日本語なし) ※ガイド付ツアー22€(スペイン語、カタロニア語、英語) 2025年現在50%オフの11ユーロになっている |
![]() | 1時間くらい |
![]() | 〇 |
![]() | amatller |
カサ・リェオ・イ・モレラ
カサ・リェオ・イ・モレラ、
Casa Lleó i Morera 。
カサ・アマトリェールから2軒挟んだ先にあるのが、
ルイス・ドメネック・イ・ムンタネーが1902-5年にリフォームしたモダニズム建築。
1階にはLOEWEが入っていてその店内には入れるけど、
その他は海藻中で見学はできないようだ。
ただ外観だけでも見るに値するもので、
柱もモザイクも花だらけ。
モレラが桑の意味なので、
正面には桑の花が多様されている。
3階のバルコニーの女性2人の彫刻は20世紀の発明品を持っていて、
蓄音機と電球や電話とカメラを持っているバーションがある。
基本情報
![]() | Pg. de Gràcia, 35, L’Eixample, 08007 Barcelona Ver Mapa |
![]() | ・地下鉄: Passeig de Gràcia L3 徒歩1分 ・レンフェ: Passeig de Gràcia 徒歩1分 ・バス: Pg de Gràcia – Consell de Cent 7.22.24, N4.5.6.9, V15 |
![]() | 外から眺めるだけなので24時間 |
![]() | から眺めるだけなので無休 |
![]() | 外から眺めるだけなので無料 |
![]() | 20分くらい |
![]() | 〇 |
![]() | casalleomorera |
カタルーニャ音楽堂
カタルーニャ音楽堂、
Palau de la Música Catalana 。
これもカサ・リェオ・イ・モレラ同様、
ルイス・ドメネック・イ・ムンタネー1905-1908年の作品。
これまでバルセロナに2回訪れたけれど全く眼中にはなかったが、
ここはどう考えても行っておくべきだと思う。
外観
カタルーニャ出身の指揮者ルイス・ミイェットの依頼で建てられたもので、
1997に世界遺産に登録されている。
かつての正面入口の一番上にはカタルーニャの旗とモンセラットの山、
歌っている人々を表現するモザイク。
バルコニーにはバッハにベートーベン、
パレストリナにワーグナーの胸像。
バルコニーの柱は14本あって、
全部違う花のモチーフのモザイクで飾られている。
手すりには、
鉄を螺旋状にねじりガラス管で覆ったもの。
内部
柱の奥は、
ルイス・ミレット・ホールと呼ばれステンドグラスが美しいホール。
内部天井に張り詰められたタイルは色鮮やかで、
守護神サン・ジョルディがドラゴンから守った王女にプレゼントしたバラのモチーフが多い。
大階段の柵はバルコニーと同じく、
鉄を螺旋状にねじりガラス管で覆ったものが使われている。
コンサートホールの両側のステンドグラスの窓は床から天井まで続き、
1階と2階にはトレイのようなアームチェアが置かれている。
柱は色とりどりのモザイクで飾られ、
天井には釉薬をかけた陶器の赤と白のバラが描かれている。
天井の光の大きな雫のように見える太陽をシンボルとしたステンドグラスは圧巻で、
中央に金色のクリスタルを他のクリスタルが取り囲んでいる。
柔らかい青と白の色調で女性の胸像が表現され、
顔はグリザイユで描かれ髪には小さなバラの花輪と中央に青いチバの付いたリボン。
音楽家の名前が刻まれた、
緑の月桂樹の葉で縁取られた白いタイルのメダリオン。
パレストリーナ / J.S.バッハ / カリッシミ / ベートーヴェン / ショパン / ビクトリア、
ヘンデル / モーツァルト / グルック / ワーグナー。
舞台の両脇には詩歌・音楽・学問・芸術などを司る女神の彫刻が左右に9体づつ、
全18体飾られている。
胸部から上が彫刻で、
その下がモザイクで描かれているのが面白い。
女神の彫刻の上には、
舞台を見下ろすパイプオルガン。
舞台左側にはアンセルム・クレイヴの彫像と天井まで大きく伸びた柳の木の彫刻、
根元には三人の女性のコーラス隊。
右側にはベートーベンの彫像、
ワーグナーのワルキューレのシンボルである騎士像。
単純に見学するのも良いけど、
良さそうなプログラムがあればコンサートに行くのもありだと思う。
基本情報
![]() | C/ Palau de la Música, 4-6, Ciutat Vella, 08003 Barcelona Ver Mapa |
![]() | ・地下鉄: Urquinaona L1.4 徒歩2分 ・バス: Pl Urquinaona 19, H16, N4.12.15 徒歩5分 |
![]() | 09:00-15:30 |
![]() | 12/25, 1/7-14 |
![]() | 18€ ※09:00-15:30 15分刻み ※6カ月先の月末まで購入可 ※日本語パンフレット付 ※スマホで聴けるオーディオガイド付(日本語なし)22€ ※ガイド付きツアー(日本語なし)22€ |
![]() | 1時間30分くらい |
![]() | 〇 |
![]() | palaumusica |
サン・パウ モダニズム区域
サン・パウ モダニズム区域、
Sant Pau Recinte Modernista 。
これもムンタネーの作品で、
パウ・ジルの寄附をもとにして1901.2-30年に建築。
1997年にはカタルーニャ音楽堂とともに、
バルセロナのカタルーニャ音楽堂とサン・パウ病院としてユネスコの世界遺産に登録された。
起源は1401年よりバルセロナの市内にあった6つの病院で、
これらを統合して設立された。
今はもう病院としての機能はないが、
2009年まで診療が行われていた。
元々は48棟の病棟を建てるはずだったが資金が足らなくなって、
結局管理事務分館を含む28棟を擁する病院都市となった。
病院の全ての建物は一日中太陽が当たるように考えてつくられていて、
周囲のバルセロナ新市街の建物とは平行でなく45度の角度に建っている。
また伝染病が風で広がらないように海の方の患者は伝染性の低い人、
丘の方に入院している患者は伝染性の高い人だったそうだ。
ここもこれまでバルセロナに2回訪れて全く眼中にはなかったが、
行っておきたい気もする。
見学
内部が見学できるのは旧管理棟と聖サルバドール分館と聖ラファエル分館と手術楝だが、
もちろん他の建物の外観や中庭などは見学可能になっている。
サン・パウ病院の正面入口の旧管理棟の地下には多柱式ホール、
地下はすべての楝に地下通路で繋がっている。
旧管理棟1階玄関ホールはピンク色の優しいパステルカラー、
9つのドームを連ねた天井のタイル装飾とそれを支える大理石の柱。
円柱とドームの間に書かれている文字や印には意味があり、
こんな感じ。
- A1905: 工事をスタートした年
- 1910Ω: 工事の終了年
- カタルーニャの旗
- バルセロナ市の旗
- カタルーニャの守護聖人サン・ジョルデイの旗
- GIL: 病院建設の資金を出したPau Gil
1階の右手の階段を上ると新築された講堂へと続く廊下で窓にはステンドグラス、
天井には淡い色のタイルが敷き詰められている。
1階から2階まで吹き抜けの講堂は、
アーチの梁・窓・天井装飾。
礼拝堂の部屋の下の壁のモザイク、
あばら歩目みたいに見える天井の淡い黄色やオレンジのタイル。
各棟は基本的に皆同じように3つのエリアに分かれていて、
尖がった塔のドームの中の貯水タンクに四角い診察室に丸くて大きな患者がゆっくりする場所。
建物は全てレンガ造りで、
建設当時に流行したイスラム教建築とキリスト教建築の融合系のムデハル様式になっている。
各棟で目に付くのがガーゴイル、
そして多額の寄付をした Pau Gil の P と G。
聖ラファエル分館は、
病棟として使われていた内部を当時のままに見ることができる。
右の1番奥にある聖マヌエル分館は2階建てになっていて市民の寄附で建てられたもの、
なので Pau Gil の P と G は何処にも見当たらない。
1番奥には修道女の宿舎があるが、
ヨーロッパでは19世紀まで看護士が存在せず修道女が代わりを担っていた。
どの建物よりも光が当たるように、
病院の敷地の中庭の中央にある建物が教会のような手術棟。
屋根の最上部の両手を広げた天使像、
翼を持ったドラゴンやライオンの彫刻。
ファサード上部の青を基調としたタイルには、
当時の病院の中心的な働きをした医師の名前が刻まれている。
手術室は外から丸見えになっているが使われていた当時は2重窓になっていて、
外側の窓は曇りガラスで覆われ外からは見えない様になっていた。
窓に沿って一段高い手すり付きの場所は、
研修医たちの見学場所。
基本情報
![]() | Carrer de Sant Antoni Maria Claret, 167, Horta-Guinardó, 08025 Barcelona Ver Mapa |
![]() | ・地下鉄: Dos de Maig / Sant Pau L5 徒歩2分 ・バス: Cartagena – Av. Gaudí 191.192, V23 徒歩0分 |
![]() | 4~10月: 09:30-18:30 11~3月: 09:30-17:00 |
![]() | 12/25, 1/7-14 |
![]() | 17€ ※09:30-16:30 30分刻み ※年内月末まで購入可 ※日本語パンフレット付 ※オーディオガイド付(日本語あり)21€ ※ガイド付きツアー(日本語なし)21€ ※カタルーニャ音楽堂とセット(音楽堂は予約時間必要)30€ |
![]() | 1時間30分くらい |
![]() | 〇 |
![]() | santpaubarcelona |
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