マドリード: プラド美術館

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昔はティッセン=ボルネミッサもソフィア王妃芸術センターもなかった

Museo del Prado、
プラド美術館。

以前にスペインを訪れた際、
マドリードでの最大の目的がココだった。

今では同じ地区にあるティッセン=ボルネミッサ美術館、
ソフィア王妃芸術センターとココをマドリードの芸術黄金地帯と呼ぶらしい。

ただティッセン=ボルネミッサ美術館の開館は1992年、
ソフィア王妃芸術センターも同じく1992年。

要は前々回も前回も、
ココ以外の美術館はまだ開館していなかったのだ。

次回行く時は、
やはりココだけではなくて他の2つの美術館も必須となる。

それで、
先ず今回はプラド美術館について。

開館は1819年

プラド美術館の開館は、
他の2つとは違ってとても古くて1819年。

メインとなるビリャヌエバ館の建物は、
元々は1785年にカルロス3世が自然科学に関する博物館を作るためのものだった。

設計はお隣のムリーリョ広場にあるマドリード植物園レアル ハルディンや、
マヨール広場の再建なども手掛けている建築家フアン・デ・ビジャヌエバ。

ただ博物館として使われることはなくて、
カルロス3世の孫フェルナンド7世が妻マリア・イサベルの進言で美術館として公開したのが始まり。

2007年にはメインのビリャヌエバ館の東側に、
ホセ・ラファエル・モネオが設計したヘロニモス館が増築オープンしている。

これによって、
美術館面積は50パーセント以上も増えたという。

ということは、
展示数が増えたことになるのかな?

だとしたら、
ココに使う時間は更に増えることになる。

以前に訪れた頃は普通に行ってそのまま普通に入れたし、
そんなに混んでもいなかったけれど今は違うらしい。

そのあたりをちゃんと調べておかないと、
メインなのに残念なことになるということで。

無料時間

なんだかいろいろあちこち見ていると、
どうやら無料で見られる時間がある。

  • 月~土: 18:00-20:00
  • 日: 17:00-19:00

要は閉館前の2時間は、
無料でどうぞということ。

でも、
そんな短い時間でココを終わらせるわけにはいかない。

何日かかけて毎日通うという手もあるけど、
そもそもその時間はどう考えても食べたり呑んだりしていたい時間。

だから、
自分にはこの無料で見られるは選択肢は全くない。

ただそこまで興味が無くて話のタネに行っておくとか、
代表的作品だけをつまみ食いするだけならこの無料というのはなかなか魅力的だ。

住んでいたら、
このシステムは更に素晴らしいものだろう。

何しろ一般入場料は今現在15€、
日本円で2,400円くらいだからバル1軒分くらいのお金を浮かすことができる。

ただ難点は、
やはり行列に並ばないとならないいうことだ。

並んでいる間も時間は流れていくから、
実際に館内に居られる時間はもっと短くなる。

並ぶ時間を減らすには、
早目に行って並ばなければならない。

でも結局は時間まで並んでなくてはならないから、
いずれも時間のロスが起こるわけで。

例えば、
チャレンジした方々のコメントはこんな感じ。

行列を待つ(Hacer Fila)
  • 17:15に並んで18:15に入れた=1時間
  • 53分前に到着しましたが、入館できたのは18時20分=1時間13分
  • 40分前に到着すると既に行列が…ただ10分も経たずに入館することができました=50分

まあ無料なんだから、
仕方がないけれど。

いずれにしても、
自分にはちゃんと15€払ってゆっくりと見る選択しかない。

入場券はどう購入する?

以前みたいにいきなり行って、
いきなり待たずには入れなさそうな感じだけど時間によってはどうなんだろう?

入場券の購入方法は、
大きくは2つ。

  • チケット売り場で購入する
  • オンラインで購入する

チケット売り場で購入

好きな時に行って、
チケット売り場で購入して入る方法。

売場は、
ゴヤ入口で上・下部がある。

上部は自動販売機対応、
下部は人が対応していていろいろな割引や特典も扱っているようだ。

当たり前だけど、
並ぶ時はそれなりに並ぶらしい。

オンラインで事前購入1 公式サイト

もう1つは、
オンラインでの購入。

これにはいくつかあって、
最もポピュラーなのが公式サイトからの購入。

残念ながら、
日本語には対応していない。

日時指定が必要で、
購入後の日時変更や払い戻しはできない。

手数料は0.5€だけだから2,500円ほどで、
クレジットカード払いのみ。

決済は、
ユーロの方がお得なはず。

購入可能なのは、
ちょうど3ヵ月後まで。

オンラインで事前購入2 日本語サイト

GetYourGuide というサイトでは、
全て日本語で購入が可能。

ただ手数料は、
公式よりは高くて今現在2,963円。

また、
行く2週間前からしか購入ができない。

オンラインで事前購入3 公式サイトのパセオ・デル・アルテ

ちなみに芸術黄金地帯の残りの2つ、
ティッセン=ボルネミッサ美術館とソフィア王妃芸術センターにも入場できるチケットもある。

パセオ・デル・アルテ(Paseo del Arte)というもので、
公式サイトでの購入が可能。

もちろん手数料は高くなるけど、
日本語サイトでも購入可。

各美術館毎にチケットを購入するよりもお得で、
有効期限は1年。

このチケットで、
それぞれに1回だけ入場できる。

今現在の価格は32.80€だから、
日本円だと5,400円ほど。

それぞれで購入すると今現在プラド15€ / ティッセン14€ / ソフィア12€で計41€、
日本円で6,800円くらいだから少しばかりお得なのは間違いない。

公式サイト以外でも、
例えば日本語で購入できる Tiqets だと400円くらい高くなるけどそれでもまだお得。

国立美術館カード

あと、
国立美術館カード(Tarjeta anual de Museos Estatales)というものがある。

これにはティッセンが含まれていないけど、
スペイン全土にある合計18の美術館・博物館で有効なカード。

そのうち、
マドリードにあるものは10もある。

  • プラド美術館
  • ソフィア王妃芸術センター国立美術館
  • ソローリャ美術館
  • 国立考古学博物館
  • 衣装博物館
  • 国立装飾芸術博物館
  • アメリカ博物館
  • ロマン主義博物館
  • セラルボ博物館
  • 国立人類学博物館

他の地域だと、
トレドのものを含む10の美術館・博物館。

  • 国立ローマ博物館(メリダ)
  • アルタミラ国立博物館 & 研究センター(サンティジャーナ・デル・マール)
  • エル・グレコ美術館(トレド)
  • セファルディム博物館(トレド)
  • ゴンサーレス・マルティ国立陶器・装飾芸術博物館(バレンシア)
  • 国立彫刻博物館(バジャドリ)
  • セルバンテスの家(バジャドリ)
  • 市立考古学博物館(カルタヘナ)

1年間有効で何度でも入れるらしく、
価格は今現在36.06€≒6,000円。

このチケットでは入れないティッセン14€を入れると、
50.06€≒8,100円。

エル・グレコ美術館は行くだろうから、
そうするとプラド+ティッセン+ソフィア+グレコ個々だと入場料は43€≒7,100円。

全部1回だけなら1,000円の損となるけど、
例えばプラドに2回行けば個々だと9,600円だから1,500円お得という感じにはなる。

これはどこかの美術館の窓口で購入する必要があるけど、
ちゃんとしたカードみたいだから記念にもなるし悪くない。

注意すべきはカードを作る時は、
旅行者の場合パスポートが必要になるということ。

各美術館に入場する際、
パスポートとの照合が必要になるらしい。

さて、
どの方法が良いだろう?

多分、
パセオ・デル・アルテか国立美術館カードになるような気がする。

そもそも予約が必要なのか?問題

例えばその日にオンライン予約するとして、
それで全く入れないということはなさそうだ。

例えばある日の当日のオンラインのチケット状況を見てみると、
こんな感じだった。

【プラド美術館オンラインチケット予約例】

 ※2025/4/18(金) 11:00 = スペイン4/18(金)4:00】

  • 直近で購入可能だったのは4/20(月)17:00で残り2枚
  • 10日後の4/28(月)だと1番早い時間で11:45
  • 20日後の5/8(木)だと1番早い時間で11:15
  • 30日後の5/18(日)だと完売
  • 40日後の5/28(水)だと1番早い時間で10:30
  • 50日後の6/8(日)だと1番早い時間で10:30
  • 60日後の6/18(水)だと1番早い時間で10:00
  • 朝1番10:00のチケットが購入可能だった最短は6/4(水)分

こうやって見てみると、
確かに朝1番の10時に入館したいんだったら結構早めの確保が必要になる。

もちろん時期によっては、
もう少し異なるのかもしれないけれど。

いずれにしても1度購入したらキャンセルはできないから、
計画をちゃんと詰めてからでなければ購入できない。

全くもって面倒臭い話だけれど、
これが今現在のリアルだ。

入口のこと

ところで、
プラド美術館の入口は4カ所ある。

  • ゴヤ入口
  • ヘロニモス入口
  • ベラスケス入口
  • ムリーリョ入口

ゴヤ入口

スペイン最大の画家と謳われるフランシスコ・ホセ・デ・ゴヤ・イ・ルシエンテス、
その名前が入口になっているのがゴア入口。

入口から少し離れた広場の北西には、
ゴヤのモニュメントがある。

プラド美術館のチケット・カウンターがあるのは、
このゴヤ入口だけだ。

上部と下部に分かれていて、
上部は自動販売機対応。

下部は人が対応していて、
いろいろな割引や特典も扱っているようだ。

オンライン購入していない場合は、
ここで長い列に並ばなくてはならないのかもしれない。

パセオ・デル・アルテも国立美術館カードも、
結局はここでプラド用のチケットを貰う必要がある。

そうなるとコストは下がるけど、
結局時間のロスになるわけで。

まあ先は長いし、
もう少しいろいろ情報を集めて決めれば良い。

ヘロニモス入口

オンラインチケットを予約した場合、
この入口を利用できてそんなに混んでいないっぽい。

ただ、
企画展のチケットを持っている場合という話もある。

ベラスケス入口

プラド美術館のいわゆる正面にあるのが、
ベラスケス入口。

オンラインチケットを購入している場合は、
この入口を利用して素早く入場できるらしい。

建物の前には入口の名前となっているスペイン絵画の黄金時代であった17世紀を代表する巨匠、
ディエゴ・ベラスケスの像がある。

ムリーリョ入口

事前に予約したグループ専用の入口みたいだけど、
チャレンジすると入れる場合もあるらしく列もほぼないらしい。

入口のところにはやはりベラスケス同様17世紀スペイン黄金時代美術の歴史を代表する画家、
バルトロメ・エステバン・ペレス・ムリーリョの像がある。

再会したい作品

さて、
館内に入ったとしよう。

膨大な展示作品を丁寧に見ていったら、
1日では足りない。

ただ全部を丁寧に見ることはなくて、
好きなものをじっくり見て行けば良い。

館内マップは、
PDFで ダウンロードリンク からダウンロードできる。

今度行っても、
もう1度会いたい作品はかなりの数になる。

見落としがないようにしないと、
後悔することになる。

Mi Prado

そんな時に便利なのが、
公式WEBサイトにある『Mi Prado』。

独自の自分のツアーを作成できて共有もできる、
というものでこれで最低限再会したい作品をまとめることができる。

その上、
それぞれの作品がどこにあるのか?もわかるので実際行った時に活用できそう。

なので、
早速作成を始めてみた。

まだ途中だけど、
徐々に完成させるつもりだ。

基本情報

Dirección Dirección Paseo del Prado, s/n 28014 Ver Mapa
Cómo llegar Cómo llegar ・地下鉄: Atocha (L1), Banco de España (L2), Estación del Arte (L1) 
 ・バス: 001, 6, 10, 14, 19, 26, 27, 32, 34, 37, 45, C03, E1, N9, N10,  
     N11, N12, N13, N14, N15, N17, N25, N26
 ・セルカニアス(ローカル列車): Madrid-Atocha
 ・BiciMAD: Docking stations:
       - Espalter (calle Espalter, 1)
       - Marqués de Cubas (calle del Marqués de Cubas, 25)
       - Almadén (calle Almadén, 28)
       - Huertas (calle Jesús, 1)
       - Cuesta de Moyano
Horario Horario 月曜〜土曜: 10:00-20:00
 日曜・祝日: 10:00-19:00
 チケット売り場は9:45から営業
Horario Cerrado 1月1日、5月1日、12月25日
Tarifas Tarifas ・一般入場料: 15€
 ・一般入場料 + 公式ガイドブック: 24€
 ・オーディオガイド付き: チケット+5€
 ※無料:月~土: 18:00-20:00 / 日・祝日: 17:00-19:00
 ※3ヵ月先まで購入可
 ※10:00-16:45 15分刻みで時間指定
 ※3ヵ月先でも10:00のチケットが残っていなかったりする
所要時間 Duración 3時間~丸1日
camera Fotografía ×
Tarifas WEB museodelprado

Café Prado

ちなみにプラド美術館の中には、
カフェ・プラドという休憩して軽く食べられるところがある。

軽食をカウンターで注文するコーナーと、
トレイに指差しオーダーして最後レジ精算するコーナーに分かれているけど食べるエリアは同じ。

パエリアなんかもあったりして、
まあ味は期待できないけれど。

途中で休憩しないと集中して作品を見られないだろうから、
こういう場所は意外に大事だったりする。

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