メニュー・デル・ディアのこと

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お得なメニュー・デル・ディア

スペインのレストランにはメニュー・デル・ディア、
Menú del día というものがあった。

多分以前のスペイン滞在中は、
どこに行っても毎日どこかのレストランでこれを注文していたはずだ。

何しろメニューに書いてある料理がどんなものかわからなくても、
これさえ頼んでおけばまず間違いがなかったし安くて美味しかったから簡単だった。

これって安易と言えば安易だし、
せっかくいろいろな料理の選択肢があったのに勿体ないと言えば勿体なかったわけだけど。

それで、
Menú del día の意味。

Menú はそのままメニューのことだし、
del は~のという意味。

día は日という意味だから、
直訳すればその日のメニューということになる。

要するに、
日替わり定食みたいなものだ。

他にも Menú de la Casa というふうにも言ったりするけど、
これもそのお店の定食ということだ。

メニュー・デル・ディアの内容

それでこのメニュー・デル・ディア、
内容は?というとこんな感じだった。

  • Pan(パン)
  • Bebida(飲み物)水やワイン
  • Primero(前菜)サラダやスープ
  • Segundo(メイン)
  • Café(コーヒー)か Postre(デザート)

お店によって飲み物にワインを選べば、
ハウスワインがボトル1本で出てきたりしたところもあった気がする。

料理は?と言えば前菜もメインもデザートも1種類ではなくて、
いくつかの選択肢の中から好きなものを選べるスタイルだったはず。

メニュー・デル・ディアの歴史

ところでこのメニュー・デル・ディア、
いったいいつ頃からあったのか?

ちょっと調べてみると、
どうやら1964年フランコ独裁政権時代からのようだ。

最初、
Ministerio de Información y Turismo 情報観光省の要請で始まったらしい。

目的は?
外国人観光客を呼び込むため。

安価で各地方の名物料理
Menú turístico 観光メニューを各レストランで用意しなさいというもの。

ただかなり安い価格設定を強いられたために、
料理の質は落ちていった。

料理の質が落ちれば、
安いからと言っても観光客だって食べないわけで。

結局は悪循環に陥っていって、
上手くはいかなかったらしい。

でもそこで終わったわけではなく、
その後はフランスの真似をしたらしい。

フランスのものは価格設定を強いられていない menu du jour(日替わり定食)で、
自由価格とはいってもそれなりに安いものだった。

今もあるのか?メニュー・デル・ディア

1986年も1990年も殆どコレのお世話になったわけだけど、
当時1人1,000円前後。

かなりコスパが良かったと記憶しているけど、
このシステムは今もあるんだろうか?

あったとして、
当然価格は上がっているだろうけどそれなりにお得なままだろうか?

ちょっと調べてみると、
どうやら今でもちゃんとあるみたいだ。

レストランや場所によって価格はいろいろなのは当時と変わらないけど、
どうやら10~15ユーロくらいみたいだから1,600~2,500円くらいとなる。

内容を考えれば、
ある意味お得と言えばお得だけれどやはり昔のようには安くない。

とは言えコスパは抜群なので食べたいものがはっきりしていない時や、
それなりにお腹いっぱい食べたい時はこれをオーダーするに限る。

ただ自分の場合は、
今度訪れた時はバルで呑んで食べてとなるだろうからコレを選択することはまずないかもしれない。

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